ここ数年、夏の暑さが猛暑というより酷暑となっていますが、今年は特に暑くありませんか。40度を超えるところもあり、各地で熱中症危険レベルとなっています。それに加えコロナの影響による夏休み短縮で、すでに授業を開始している小中学校もあります。子どもたちは猛烈な暑さの中、登下校を余儀なくされています。学校から帰ってくると顔が火照って真っ赤!…なんてことも。子どもは真面目に律儀にマスクをしてしまう傾向があるので、登下校の熱中症も心配ですよね。今回はコロナ禍の中、ママたちが工夫している「子どもの登下校の暑さ対策」を聞いてみました。
涼しくなるまで、できるだけ送迎する
朝からすでに30度を超える日も。登下校だけでも小さい子どもは身体が火照ってしまいそうです。お迎えは難しいものの、朝学校まで送るだけでも、というママもいるようです。
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▽きょうだいセットで送る
家から学校まで、子どもの足だと徒歩20分以上。朝から熱中症になりそうなので、中3と小3の子どもを2人セットで車で送っています。中学校と小学校がほぼ真向かいに位置しているので、一度に送れて楽だし、なにより「どこかで倒れていたらどうしよう…」なんて心配することもない。はい、めちゃくちゃ心配性です…。下校時は少し涼しくなっているので(上の子は部活などで遅い、下の子は5時半まで学童)、自力で帰らせています。過保護かもしれませんが、この異常な暑さ、よしとしています!〔Yさん、子ども15歳、9歳〕
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▽自転車で送迎
学校に行くまでに、長い急坂を登るところがあり、この暑さだと大人でもヘトヘト。8月17日から学校が始まり、この酷暑の中あの長い坂を登ることを考えると…というわけで、今は毎朝自転車で送るようにしています。この際、歩かないと体力落ちるとか、過保護だとか言ってられません! このご時世、小学校低学年の子はけっこう親が送りに来ているし。帰りもまだまだ暑いので、5時過ぎに学童にお迎えに行っています(リモートワークだからできること…)。涼しくなるまで続けようと思っています。〔Tさん、子ども7歳〕
ひんやりグッズ、日よけグッズを持たせる
ミニ扇風機、保冷剤、うちわ、濡らすとひんやりするタオルなど、体を冷やすグッズはたくさん出ています。ママたちはどんなものをどのように使っているのか、聞いてみました。
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▽冷えピタシートが役に立つ!
登校時、両脇に冷えピタシートを貼っています。最初は「冷たいから嫌だ! おでこもカッコ悪いから嫌だ!」と拒否していましたが、この暑さで今は自分から貼っています。8時間持つので、学童で剥がしているようです(ビニール袋を持たせ、持ち帰らせるようにしています)。体育などで着替えるときは、そのときに剥がしてしまうようですが(苦笑)。全身がスーッと冷える感じで、快適だそう。〔Uさん、子ども7歳〕
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▽日傘男子!
長女が日傘を使っているので、登校時は長男も便乗して入っていました。でも長女が嫌がるし、下校時間が違う。帽子は「汗で蒸れる!」と嫌がるので、「(長男の名前)も日傘持ってく?」と提案すると、「うん!」とすんなり受け入れました(笑)日傘を持った長男を見たママたちが「それいいかも!」と触発され(?)、長男のクラスで男女問わず日傘ブームが起きています。日向と日陰では5~10℃温度差があるといわれているので、日傘はけっこうおススメかもしれません。〔Iさん、子ども11歳、8歳〕
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▽ランドセルの背中蒸れを防ぐ
「ランドセルを背負うと背中が暑いし、蒸れてかゆくなる!」と言うので、ベビーカーの背中に当たる部分につける、保冷シートをランドセルにつけています。はじめは「赤ちゃんがつけるヤツじゃん…」とブチブチ言っていましたが、なかなか快適みたいです。下校時は背中に(服の下)薄手のタオルを挟ませるようにしています。忘れてくる日も多いですが…。あと、背中にハッカ油の冷感ボディジェルを塗っています。スッと冷えて、痒くならないようです。〔Hさん、子ども6歳、3歳〕
衣服や帽子を暑さ対策のものに
「冷感インナー」や、帽子の中に装着する冷却シートなど、普段身につけるものに工夫しているママもいます。
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▽頭をひんやり涼しく
日よけのために帽子をかぶっているのですが、余計に汗をかいて蒸れて不快だというので、「帽子ひんやりパッド」を購入。軽く水にぬらして絞り、そのまま帽子の中に入れる(敷く?)だけ。頭が冷えると、なんとなく全身も涼しく感じるそうです。下校時も学校の水道で濡らすだけで使えるので、暑さ対策としてはかなり重宝しています。下の子の自転車のヘルメットにも使っています。〔Tさん、子ども9歳、5歳〕
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▽体感温度―5度?
スポーツ用の冷感インナーを着せています。一応「体感温度-5度」という売り文句がついていたので、飛びついてしまいました(笑)。子どもはけっこう気に入っていて、「ちょっとだけ涼しく感じてるよ」と言っています。朝から30度を超すような日は、背中に薄いガーゼを挟むようにしています。インナーは割とピタッとした造りなので、ガーゼもずれないし、なかなかいいかも。〔Oさん、子ども9歳〕
登下校中の「暑さ避難場所」を決めておく
下校時間(低学年は2時頃、中高学年は3時半頃)はまだ陽が高く、一番暑くなる時間。すでに朝から猛暑の日もあるし、学校から遠かったりすると道中が心配…。ちょっと涼める場所を親子で決めておくという工夫をしている家庭もあるようです。
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▽木陰が多い涼しい公園で一休みOK
家と学校のちょうど中間あたりに、木陰の多い公園があります。細い川も流れているせいか、なんとなくヒンヤリ涼しく感じる場所。朝は通学路でも日陰が多いのですが、ほぼ日陰なしの下校時間はこの公園で一息つくようにさせています。友達とも少し話せる、ホッとできる時間になっているようです。公園だけに蚊が多いので、虫よけを常備させています。〔Aさん、子ども8歳、4歳〕
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▽室内施設で体を冷やす!?
学校と家の間に、小、中、高校生が使える屋内施設があり、「暑くて無理…」という下校時は、ここで体を冷やしてから帰るようにさせています。体育館やゲームコーナーもあるのですが、今はコロナで使えるスペースもかなり縮小。ちょっとしたラウンジで、マスク越しに友達と話すだけのようですが、涼む間にストレスも解消でき、いい感じで体も冷えるようです。コロナもあるし、「いる時間は30分以内、必ずマスクをする!」と決めていますが、時間を守れないときも多々あり…。〔Tさん、子ども11歳〕
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どこかで倒れていないか確認するためランドセルの底に小さなGPSを忍ばせている、というママも(先生に相談して了解を得たそう)。熱中症のニュースが流れるたび、つい心がざわざわしてしまいますよね。
コロナに加えてこの異常な暑さ。心配事だらけで心が折れてしまいそうですが、知恵を絞ったり情報を交換したり、便利で効果のあるものをうまく使って乗り切っていきましょう。