「食費2万円」というワードが話題になっている。
きっかけは先日、ある女性向けニュースサイトに掲載された記事。内容は子ども3人の5人家族で「月の食費2万円台」「買い物は週予算5000円以内で、週に1回」、「時短を意識しつつ、節約のためには手を抜かない」という女性の買い物の仕方をレポートしている。ただし、総務省の統計には5人家族の平均食費は9万円弱(2018年度※外食除く)とあるし、これを実現するのは客観的に至難のわざ。SNS上で批判が噴出しているというわけだ。
日々、家計のやりくりに奮闘しつつ家族のために美味しいご飯を作っている主婦のみなさんはこの記事を読んでどのような感想を抱いているのだろうか?まいどなニュースでは記事中の人と近似した家庭環境にいる主婦の方お二人からお話をうかがってみた。
石川県在住の谷口さん(30代主婦)
ご夫婦と6歳、4歳のお子さんの4人家族
【毎月の食費は?】
約6万円です。
【食材購入のこだわりや節約ポイントは?】
少し前まで私も仕事をしていたので、時間との兼ね合いを考えて買い物する習慣ができています。外食することも多いし、安くても料理に手のかかるものはあまり買わないですね。
普段はほとんどコストコで買い物してます。夫が牛肉が好きなので、大量にまとめ買いして節約してますね。
【話題の記事を読んだ感想は?】
特売セールを回ったり、割引になってる食材ばかり買えばできないことないのかもしれないけど、自分でしたいとは思いませんでしたね……。記事を読んだ男性がこれと同じようなことを奥さんに強いたりすると嫌ですね。
【もし食費2万円台を実践したら?】
茹で麺ばっかりになりますよ。家族に嫌われそう(笑)。それに夏休みとか子供たちが家にいる時期は節約しても無理かもしれませんね。
◇ ◇
長野県在住の小澤さん(30代主婦)
ご夫婦と8歳、4歳、2歳のお子さんの5人家族。
【毎月の食費は?】
7~8万円です。
【食材購入のこだわりや節約ポイントは?】
うちは野菜や肉はできるだけ国産を買おうとしています。その代わり、夫婦で飲むビールは発泡酒、お菓子もスーパーのプライベートブランドにして節約しています。お祖父ちゃんが作った野菜を分けてくれるので、それも助かっています。
でも上の子は育ちざかりで大人並みに食べるようになりました。これから下の子たちが大きくなってくるともっと食費がかかりそうですね。
【話題の記事を読んだ感想は?】
57円のキャベツが映ってましたけど、普通は2~300円しますよね。よっぽど探せばいろんなものが安く買えるのかもしれないけど、それだけのために神経をはりめぐらしてるのは精神衛生上良くなさそうです(笑)。
【もし食費2万円台で実践したら?】
麺ばっかりになりそうですね。米とおかず一品、みそ汁はやめておつゆにしたり(笑)。
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お話をうかがったお二人ともが当該の記事に対して否定的な見解だった。人は節約をするために生きているわけではない。記事の女性のご家族が楽しんで食費2万円代生活を実践しておられるのだったら文句は言えないが、それは一般的にはあまり受け入れられない感覚なのだろう。