妖怪「アマビエ」クッキーでコロナ封じ? 人気ケーキ店が発売、売り上げは「コロナ基金」に

八木 純子 八木 純子

 厚生労働省の新型コロナウイルスに関するホームページにあった不思議なイラスト。実はこのイラストこそが、今、SNSなどで話題を呼んでいる妖怪「アマビエ」です。大阪・箕面市で人気のパティスリー「ハートフル」ではアマビエを描いたアイシングクッキーを4月21日から発売開始。その売り上げを大阪府の吉村知事の掲げる「コロナ基金」に寄付をするといいます。なんとも心温まる企画ではありませんか。

妖怪「アマビエ」って?

 最近話題になっている3本足の半人半魚の妖怪。江戸時代末期、肥後国(現在の熊本県)の海に現れ、「当年より6年間は豊作が続くが疫病も流行する。私の姿を写した絵を人々に見せよ」と告げたといわれ、そこから疫病などから人々を守る妖怪と伝えられるようになったとか。決してアマエビではありません。

アイシングクッキーで「疫病退散・安寧祈願」

 新型コロナの感染症が拡大する中、インスタでこのアマビエを描く人が増えているのはご存じの通り。そんな中、箕面市で人気のパティスリー「ハートフル」がアマビエを描いたアイシングクッキーを4月21日から発売開始しました。1枚580円を300円で販売。その売り上げを大阪府の吉村知事の掲げる「コロナ基金」に寄付をするといいます。

 「新型コロナで世の中は大変です。働きたくても自粛せざるを得ない方も多い中、今自分たちができること、それは洋菓子販売を通して、がんばっている皆様に何かメッセージを出せないかと考えたのが、このアマビエ・アイシングクッキーです。早く、コロナが収束して欲しい。その思いをコロナ基金に託したいです」と、オーナー・パティシエの伊藤隆さんは話してくれました。

 一つ一つ丁寧にアマビエの姿を描き、味も「おいしい」とお客様からの評判も上々。なかには「アマビエが可愛いすぎて、食べるのが惜しい」という声も少なくありません。

 ところで、伊藤さんはこれまでにも、養護施設や障がい者施設などにケーキを贈ったり、障がい者に完全ボランティアで焼き菓子の作り方を指導したりするなど、弱者少数者の視点に立ち、洋菓子を通じて地域社会に貢献してきました。

人に「優しいケーキ」づくりがモットー

 昭和52(1977)年、大阪生まれの伊藤さんは19歳で辻製菓専門学校卒業後、神戸の洋菓子店などに勤務し、製菓専門学校の講師を務めた経験もあります。34歳で独立し、洋菓子店が多数競い合う北大阪は箕面に「ハ-トフル」を開業して来年で10周年を迎えます。

 地域密着型のケーキ店として、流行に流されることなく、だれからも愛されるケーキを目指す伊藤さん。「子どもから大人まで万人に喜ばれるケーキづくりが基本です」と語ってくれました。

 お店を訪れると、バラエティ豊かでおいしそうなケーキがずらりと並んでいます。立体的なオーダーケーキも箕面で定評があるそうです。

 コロナ封じでコロナ基金へ。今回のアイシングクッキー「アマビエ」をはじめ、ハートフルの愛情たっぷりのスイーツをぜひ、召し上がってください。

▽ハートフル西宿本店/箕面市西宿3-16-1(千里中央駅から徒歩20分)/☎072-727-0810/10:00~19:00/月曜定休 
※「ハートフル箕面彩都店」はジェラートとケーキのcafé併設店
https://www.sweet-heartful.jp/

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース