神戸いじめ教員「傷害罪」「暴行罪」「強要罪」「侮辱罪」該当か…逮捕の可能性は

平松 まゆき 平松 まゆき

 神戸市須磨区の市立東須磨小学校の20代教員が、同僚の先輩教員4人から目に激辛カレーをこすりつけられるなどのいじめを受けた問題は、動画が残っていることもあり、教師による異様な行動に怒りと驚きの声が絶えない。加害教員の行為は犯罪に該当するのか。もし、当たるとすれば逮捕はあり得るのか。かつて歌手デビューを果たした元アイドルの平松まゆき弁護士にQ&A方式で解説してもらった。

いじめでは片付けられない

 Q 神戸市立東須磨小学校の20代男性教員が同僚の先輩教員にいじめられていた件,率直にどう思われましたか?

 A あの動画を見たときは目を疑いました。とても「いじめ」では片付けられない問題ですね。

 Q 犯罪に該当しますか?

 A 「目や唇に激辛カレーの汁を塗られる」「背中をひじでぐりぐりと押したり足を踏みつけたりする」という行為は暴行罪(刑法208条)に該当し、その結果、身体の生理的機能に害が生じた場合には傷害罪(刑法204条)が成立し得ます。まぶたが腫れ上がった画像があったようですし、目に刺激物を塗るなどという行為は暴行罪にはとどまらないと考えられます。

 Q 「無理やり車で自宅まで送らせる」「無理やり他人にわいせつなメッセージを送らせる」はどうでしょうか?また、生徒の前でポンコツに由来する「ポンちゃん」と呼ぶこともしていたようです。

 A 無理に義務のないことを行わせる行為は強要罪(223条1項)ですね。それまでの力関係や暴行等があったうえでということであれば完全に萎縮してしまい、任意ではあり得なかったでしょう。屈辱的なあだ名で呼ぶことについては侮辱罪(刑法231条)が考えられます。

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