小川氏は「警察は以前から『犯行予兆電話』という言い方をしている。『オレオレ詐欺』や『振り込め詐欺』はその手口が知られて皆が警戒しているため、『自分で奪う』という形に変化して手口が凶悪化している」と、その背景を指摘した。
対処法として、着信時に「この通話は迷惑電話防止のために録音されます」といったメッセージが流れる自動通話録音機の設置に効果が期待できる。市販では2万円弱で、東京23区では65歳以上が住む世帯に無料貸し出ししている。
小川氏は「中には『振り込め詐欺対策のため録音させていただきます』というアナウンスが流れるものもあり、ほとんどの犯人はそれを聞いて電話を切っています」と説明。「実際、被害に遭われた人に話を聞くと、99%の方が振り込め詐欺のことは知っていても『自分は絶対、被害に遭わない』と思っていた。それで取り付けない方も多い。子供さんにはご両親への誕生日や父の日、母の日のプレゼントとして贈っていただければ」と対策の必要性を説いた。