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「勤務中?スマホいじってる場合?」→「私の電車なので問題ありません」33歳社長がまさかの返答 「これが本当の私鉄」「持ち鉄?買い鉄?」

山岡 もと子 山岡 もと子

「試運転中に緊急地震速報鳴ったから非常ブレーキかけちゃったよ」。運転台の写真を添えてXに投稿すると、「ていうか勤務中じゃないの?スマホいじっている場合か?」という返信が。これに返した言葉が、「私の電車なので問題ありません」でした。

投稿したのは、長野県千曲市の日帰り温泉施設「万葉超音波温泉」で社長を務める33歳、利根川智史さん(@OER3264F)。この返答の投稿は60万回以上表示され、約9000件の「いいね」を集めています。

本物の電車を手に入れた経緯や、車両にかける思いについて、話を聞きました。

「勤務中じゃないの?」の真相は

利根川さんが「試運転」と書いたのは、今後実装される実写シミュレータのデバッグ作業(走行試験)のこと。運転台は、利根川さんが社長を務める温泉施設の敷地に置かれた、本物の国鉄電車のものでした。

「勤務中じゃないの?」という指摘について、「勤務中といえば勤務中でしたが、確かにあの視点であれば実際の鉄道会社の運転士と勘違いされてもおかしくないと思いました」と振り返ります。

車両は、1978年に誕生した国鉄115系電車(クハ115-1106)。東北本線や高崎線を中心に活躍し、2002年からは中央本線(立川〜松本)などを走っていたそうです。

「走る以外は現役同等」スキー場に置かれていた国鉄車両を再生

5年前、東京の実家から、先代社長の父親が単身赴任していた長野県へ移住した利根川さん。温浴事業を継ぐとともに、鉄道車両を活用した事業を手がけたいと考えていました。探し続けて紆余曲折を経て譲り受けたのが、ブランシュたかやまスキー場に置かれていたこの115系です。

譲渡を受けた後、国の補助金やクラウドファンディング(インターネット上で広く支援金を募る仕組み)を活用して修繕。3年前には目標の1000万円が集まり、電気設備や空圧設備も整備しました。現在は屋根の下で定期的に清掃を行いながら、土日祝日を中心に車内を公開しています。

現役当時の機能を後世へ…温泉社長が託す熱い思い

本物の国鉄車両を所有しているという事実に、投稿には「人生で一度は言ってみたいパワーワード」「なんだ自分の電車か…自分の電車????????」「これが本当の私鉄か」「こういう方をなんと呼べばいいんだろ。持ち鉄?買い鉄?」といった声が届きました。

さらに、ほかの人による紹介ポストも話題に。利根川さんは「私の電車をより広く知ってもらえて非常にうれしいです」と話します。自身の投稿よりも紹介ポストが伸びていたことについては、「私の元ポストより伸びているのもすごいですが」といいます。

車両を所有するだけでなく、その機能を維持し、後世へ伝えていくことも目標の一つ。今後は実写シミュレータの実装も予定しています。

「現在『走る以外は現役同等』として各種機能を維持できておりますが、将来的に現役の同型車両がこの世を去ったとき、この車両が現役当時の機能をそのままに、どのような車両だったかをいかに後世に残していくかがポイントだと思っています」

「私の電車なので問題ありません」と言い切れるのは、修繕と手入れを重ねてきたからこそ。利根川さんの115系は、これからも温泉施設でその姿を伝えていきます。

【クハ115-1106関連情報】
▽万葉超音波温泉 公式サイト
https://manyoonsen-togura.com/railway
▽クラウドファンディングサイト
https://readyfor.jp/projects/Tc115-1106

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