毎年、誕生月になると届く「ねんきん定期便」は、将来受け取れる年金額を確認できる大切な通知ですが、みなさんは封を開けて中身をしっかり確認していますか。第一生命保険株式会社(東京都千代田区)が展開する『ほけんの第一歩』が実施した「ねんきん定期便の確認状況と老後資金準備の実態調査」からは、「確認はするけれど、具体的な行動には移さない」という老後資金準備の実態が浮かび上がりました。
この調査は、20〜59歳の現役就業者(厚生年金の加入者)400人を対象として、2026年5月にインターネットで実施されました。
直近で受け取った「ねんきん定期便」について聞いたところ、48.5%が「確認した」(内容まで確認した33.5%、金額だけ確認した15%)と回答しました。
一方で、「受け取ったが、ほとんど見ていない」(20.25%)や「受け取ったか覚えていない」(31.25%)など、半数以上が年金見込み額を十分に確認していないことが分かりました。
「内容まで確認した」と回答した割合を年代別に見ると、20代が16%で最も少なく、30代で31%、40代で39%、50代で48%と年齢が上がるにつれて、内容を確認する人が増加。
一方、20代では「受け取ったか覚えていない」が49%と半数近くに上り、若い世代では、そもそもねんきん定期便を意識する機会が少ないことがうかがえます。
また、ねんきん定期便に記載された将来の「年金見込み額」について、「正確に覚えている」はわずか10.5%にとどまり、「見たが覚えていない」(30.25%)と「そもそも見ていない」(28.5%)など、およそ6割が具体的な年金見込み額を記憶していませんでした。
年代別では、「そもそも見ていない」と回答した割合が20代、30代ともに40%に上った一方で、50代でも「正確に覚えている」は7%にとどまり、年齢を重ねても見込み額の記憶定着は弱く、年代を問わず、年金額を具体的な数字として認識できている人は、ごく少数であることが分かりました。
次に、「年金額を確認した後の行動」について聞いたところ、「貯蓄の計画を見直した」(16.25%)や「保険や個人年金などを検討した」(14.25%)といった回答が見られたものの、最も多かったのは「特に何もしていない」(63%)でした。
「特に何もしていない」と答えた人に、その理由を聞いたところ、「特に不安を感じなかったから」(40.08%)、「何をすればよいかわからないから」(26.59%)、「見込み年金額だけでは判断できないと思ったから」(13.49%)などが上位となり、年金への不安を感じるかどうかだけでなく、具体的にどのような準備をすればいいのか分からないことも、行動を妨げる要因になっていることがうかがえました。
その一方で、「ねんきん定期便に記載された見込み年金額だけで、老後の生活費をまかなえると思いますか」という質問には、過半数が「不足すると思う」(54.25%)と回答。
ねんきん定期便を十分に確認していない人がいる一方で、年金額を確認した人の中には、公的年金だけでは老後の生活費が足りないと感じている人も多いことが分かります。
「不足すると思う」と回答した割合を年代別で見ると、20代(36%)や30代(42%)と比べて40代(70%)と50代(69%)では約7割に達しており、老後がより現実的なテーマになるにつれて、「年金だけでは足りない」と考える人が増加していることが明らかになりました。
ここで見落とせないのは、不足を実感する40代・50代は、同時に老後までに残された準備期間が短い世代でもあるという点です。危機感が高まるころには、まとまった備えを築く時間的な余裕は少なくなっています。だからこそ、不足認識がまだ低い若い世代のうちから、早めに準備を始めておくことの重要性が浮かび上がります。
最後に、「老後資金の不足に備える方法として関心があるもの」を聞いたところ、「新NISA等の投資」(36%)、「預貯金」(34.75%)、「働く期間を延ばす」(19.5%)が上位に挙がりました。
一方、2割未満にとどまった「個人年金保険」(19%)にも、ほかの選択肢にはない強みがあるといいます。
投資のように自分で運用方針を判断する必要がなく、預貯金では得られない税制優遇(個人年金保険料控除)も受けられることから、同社は「『何をすればよいか分からない』を挙げた層にとって、専門知識がなくても始めやすく、着実に老後資金を積み立てられる個人年金保険は、最初の一歩としてこそ検討する価値のある選択肢だといえるでしょう」とコメントしています。
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【出典】
▽ほけんの第一歩/ねんきん定期便を見た後、6割超が何もしていない?老後準備の"確認止まり"の実態調査
https://www.dai-ichi-life.co.jp/promotion/first_step/basic/00087/index.html