平安遷都と同時に創建された京都市下京区の五篠天神宮が、社殿をバックに源義経(牛若丸)と武蔵坊弁慶をイメージしたキャラクターと一緒の写真を撮影できる、拡張現実(AR)技術の活用を始めた。同宮は2人が出会った場所とされ、キャラは近くの堀川高の生徒3人が描いた。
室町時代の「義経記」には、2人が参道のムクノキの下で出会ったと書かれているという。五篠天神宮の近くの松原通はかつての五条大路で、鴨川には、童謡で2人が闘ったと歌われる橋があったとされる。
しかし、京都市内で義経ゆかりの場所と言えば、義経と弁慶の像がある五条大橋(下京区)や鞍馬寺(左京区)が有名で、五篠天神宮はあまり知られていない。2005年にNHK大河ドラマで義経が主人公になった時も、観光客の増加は見られなかったという。
そこで、佐々部昭一宮司(68)はARを活用することで、若い人たちに興味を持ってもらいたいと考え、イラストを堀川高美術部に依頼した。
デザインを担当したのは3年生の山田有貴子さん(18)、2年生の宇佐美彩夏さん(17)と寺西瑞葉さん(17)。それぞれ、義経と弁慶が五条の橋で闘うシーンをイメージして描いた。イラストのタッチや色使いが異なり、個性豊かな3作品に仕上がった。
ARの運用は2025年12月に始まり、26年1月末現在は、山田さんの作品と撮影できる。2年生2人の作品も順次、活用していくという。佐々部住職は「SNS映え間違いなし。何度も神社に足を運んでもらい、いろんな義経と弁慶に出会ってほしい」としている。