「もうちょっとで捜索願い出すとこだったぞ」
そんなひと言とともに投稿されたのは、段ボール箱の暗がり中からむじゃきな顔をのぞかせる猫ちゃんの写真。「X」で話題になりました。「捜索願い出すとこだった」という飼い主さんの心情とはうらはらに、「どうしたニャ…?」とでもいいたげな無邪気な瞳がなんとも可愛らしいですね。
もう少しで「行方不明猫届」を出されそうになってしまった猫ちゃんのお名まえは「まろ」くんといいます。まろくんは先住猫の「ゆめ」さんとともに暮らしています。2匹の飼い主さんである宗方 脩(むなかたしゅう)さん(以下、宗方さん)はナレーターとして長いキャリアを持ち、現在は大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」にて解説放送・副音声を担当中です。
「あ、見つかっちゃったの顔」
「まさか居ないだろう…と思う所に猫さんは居ます」
「本当にかくれんぼの天才ですね。まさかこんなところに隠れているなんて。」
隠れるのが上手なまろくんに向け、たくさんのコメントが寄せられています。無事、愛猫を発見した時のことを宗方さんにお聞きしました。
横の箱から「ウグウグ」
――どのくらい探したのですか?
実際どのくらいそこにいたのかはわかりませんが、あれ?2時間くらい姿見てないな?と思い30分ほど探し回りました。呼んでも姿を現さず窓も網戸にしていたので焦り始め、落ち着こうといつものダイニングの席に座ったら、横の箱からウグウグ声がして見つけました。
――無事、見つかった時のお気持ちは。
ほっとしたというかこの子らしいと思って笑いました。先住猫のゆめは絶対かくれんぼしないので。
この後は?
――この後はどうなりましたか?
そっとまた箱を閉じて放っておきました。気がついたら出てきてました。何食わぬ顔で。
「寂しがり屋で気まぐれ」
アカウントのタイムラインには「日課の添い寝」というひと言とともに飼い主さんである宗方さんにぴったり身体をつけて気持ちよさそうに眠るまろくんの姿も投稿されています。
寒くなってきましたし、人間にとってもこのあたたかさが嬉しいのでは、と宗方さんにお聞きすると「寂しがり屋ですがかなり気まぐれで、この添い寝も長くて30分、短いと3分くらいで終わりますが、添い寝ではなく股の間だとこちらが動かない限り永遠にいます」という答えが返ってきました。
「ただ本寝の時は自分の巣(寝室横に置いたダンボール)で寝ています」とのことなので、まろくんの中では「本寝」と「添い寝」の区別はしっかりあるのかもしれませんね。
何でもない、ただ寄り添う時間が幸せ
また、「ゆめはフカフカで快適な温度のところを選んで季節で寝床を変えるのですが、まろは気温に関係なく硬いところや閉鎖されたところを好みます(ホットカーペットも好きですが、ゆめほどではない)」と、飼い猫たちのそれぞれの就寝時の違いについても教えてくれました。
なお「私が重度一歩手前の猫アレルギーなので、夜一緒に寝ることはありません」と宗方さんはいい、そのうえで日課である添い寝については「まろからすると私は兄弟か仲間のように感じてるのか、体の一部が触れ合ってると安心するようです。私も癒されてるので、そういう何でもない時間がお互い楽しいのかもしれません」と話しています。