「市内某所
とても住みにくい場所に住んでいるシロ『ここで餌やるな』とアチコチで言われ餌やりさんとシロは右往左往…それを知った方が『シロさんをウチの子にしたい』と申し出てくれました 近隣の会社さんに事情を話し、、、保護する予定が…理解されず こんな紙を貼られました笑」
一昨年12月、愛知県春日井市内の老人ホームの駐車場に突如現れたという野良猫のシロちゃん(雌)。老人ホームの職員や近くに住む高齢女性が見つけました。一度職員がシロちゃんの保護を試みましたが、なかなかうまくいかず…そこで昨年から、地元で猫の保護活動をしている「春日井さくら猫の会」に保護依頼がきていたといいます。
「高齢女性もシロちゃんを気にして毎日餌やりをしてました。ただ、その餌やりの仕方のマナーが悪く、また許可なく猫の寝床を置いて、ホーム隣の飲食店の店主、向かいの電力会社から苦情が出始めたんです。さらに女性が人目につかない電力会社の植え込みの中に大量に置き餌をしてしまった結果、とうとう貼り紙まで貼られてしまいました」
「捕獲器設置ご遠慮ください」の貼り紙も…餌場近くの電力会社と交渉
貼り紙は、「エサやり禁止!!」「捕獲器設置ご遠慮ください」などと書かれた2枚。今年に入り、同会が本格的に保護に乗り出しました。しかし、貼り紙どおり、捕獲器の設置を電力会社にお願いしてもなかなか受け入れてもらえず、何度も交渉を続けました。そして再度依頼したところ、ようやく「1週間限定」という約束で設置許可が出たとのこと。その数日前には、もう1カ所、老人ホームの倉庫内の設置許可がもらえていました。
「捕獲器の設置に難色を示していた電力会社。ようやくシロが現れる餌場周辺に置く許可が出たのですが、許可をもらったその日の夕方、老人ホームの倉庫内に設置した捕獲器にシロがかかったんです。また同じ現場にたまたま現れた迷い猫も同じ日に電力会社の敷地内に仕掛けた捕獲器にかかり、計2匹を保護できました。保護時、シロは野良生活1年以上とは思えないくらい落ち着いていて。翌日病院で受診した結果、避妊済みでした。飼い猫だったと思われます」
元飼い猫ではないかというシロちゃん。捨てられてしまったのか、それとも脱走しておうちが分からなくなってしまい知らない町をさまよっていたのか。とはいえ、「シロさんをウチの子にしたい」という里親さんが現れたおかげで、無事に保護されました。今は抱っこができるまでなれて、里親さんのおうちで安心してのんびり過ごしているそうです。
今回シロちゃんを保護した「春日井さくら猫の会」は「外猫の餌やりは地域住民の理解が何よりも大切。活動を始める前に町内会に相談して回覧を回したり、TNRなど地域猫活動で野良猫を減らしたり、動物との共生ができる優しい地域を目指せるように啓発活動をしていきたいと思います」と話してくれました。
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春日井さくら猫の会は、猫の保護活動をはじめ、TNR(Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻す)、譲渡会などの活動に取り組んでいます。
春日井市総合福祉センターで3月15日(土)14時~16時、小牧市勤労センターで3月30日(日)14時~16時、譲渡会が開催される予定です。問い合わせは、春日井さくら猫の会「kasugai39ra@gmail.com」まで。