入居に抵抗を感じる人が多い「心理的瑕疵物件」、いわゆる事故物件ですが、それでも住んでもいいと思える条件とはどのようなものがあるのでしょうか。全国の10~60代以上の男女500人(女性341人/男性159人)に聞いたところ、最も多かった回答は「家賃が安い」だったそうです。
株式会社AlbaLink(東京都江東区)が運営する『訳あり物件買取プロ』が、「事故物件に関する意識調査」と題して2023年6月の期間にインターネットで実施した調査です。
調査によると、87.4%の人が「賃貸住宅を選ぶ際に事故物件かどうかを気にする」(とても気にする:64.8%・やや気にする:22.6%)と回答しています。
そこで、「事故物件に住みたくない理由」を複数回答で答えてもらったところ、最も多かった回答は「とにかく怖い」(128人)でした。次いで、2位「なんとなく気分がよくない」(83人)、3位「縁起が悪い」(81人)、4位「幽霊・心霊現象が起こりそう」(78人)と続き、心理的な原因を挙げた人が多くなっていました。回答者からのコメントは以下の通りです。
【1位:とにかく怖い】
▽シンプルに怖いから(20代女性)
▽幽霊を信じてはいないけれど怖い(30代男性)
▽自分がとても臆病な性格なので(50代男性)
【2位:なんとなく気分がよくない】
▽家賃が安くても、なんだか気分が良くないから(40代女性)
▽事件事故があったとわかっていて住むのは、単純に気持ち悪いと感じる(30代女性)
▽事故などは気にならないが、自殺や殺人は気味が悪いので嫌(50代男性)
【3位:縁起が悪い】
▽自分にも悪いことが起こりそうだから(20代女性)
▽自分の運気が下がりそうだから(30代女性)
▽根拠はないですが、縁起が悪そう(40代男性)
【4位:幽霊・心霊現象が起こりそう】
▽呪われそうだから(20代女性)
▽お祓いが済んでいても霊的な現象が起こりそうだから(30代女性)
▽心霊現象が起こりそう(40代男性)
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事故物件に住みたくない理由に心理的な原因を挙げた人が多いことが分かりました。では、「事故物件でも住んでもいいと思える条件」にはどのようなものがあるのでしょうか。
この質問に関して複数回答で教えてもらったところ、「家賃が安い」(216人)や「リフォーム済み」(175人)に多くの回答が集まったほか、「特殊清掃済み(遺体が発見された現場を原状回復する特殊な清掃)」(80人)、「お祓いされている」(65人)など、事故物件であることを感じさせない処置がされていることを条件に挙げた人も多くなっていました。回答者からのコメントは以下の通りです。
【1位:家賃が安い】
▽家賃が3万円台。一人暮らしなら飛びつく(20代男性)
▽家賃が相場より安く、かつ自分の経済状況が良くないなら(30代男性)
▽家賃がほとんど無料であれば考える(50代女性)
【2位:リフォーム済み】
▽ちゃんとリフォームをされていて、綺麗で清潔な状態(20代女性)
▽フルリフォーム済みで汚れなどがなければ、住んでもいいかな(30代女性)
【3位:特殊清掃済み】
▽特殊清掃済み(20代女性)
▽殺人以外の場合においては、シミや血痕などを含めてすべて綺麗な状態に清掃済みであれば、とくに問題はないかなと思います(30代女性)
【4位:お祓いされている】
▽定期的にお祓いをしてくれる(40代女性)
▽信頼できる人がお祓いをしていて、「大丈夫」と確定されていたら住むかも(30代女性)