暗証番号の入力を見ないようにする「カード払いで暗証番号入力の時の店員さんたち」を描いたイラストがツイッターに投稿され話題となりました。お客さん・店員さんの立場からさまざまな声が寄せられました。
「モニターを見て客の手元は見ない」「後ろを向く」「伝票を挟んだ板で視界を遮る」「T.M.Revolution」の『HOT LIMIT」の振り付けを思わせる、両手を顔を前に出す「T.M.Revolutionスタイル」の4つを描いて投稿したのは、イラストレーターのまみた（@mamita404）さん。
まみたさんにお話をうかがうと、自身が最もよく見る店員さんの動きは「モニターを見て客の手元は見ない」。最も好感度が高く「一番自然」と感じるのは、モニターを見ているポーズ。「伝票を挟んだ板で視界を遮る」については「道具を使うところが なんだか上品なマナーみたいでおもしろい」と感じ、「T.M.Revolutionスタイル」は「そんなにスタイリッシュに！？」とびっくりしたとのことです。
投稿には客側の立場から、「私が行くお店だと後ろを向くが多いかな？ 終わったこと、何で気づいているかわからないけど、多分、音が出ている？？？」「お金入れるトレイを立てて遮ってる人みたことあるこれ！」「TMスタイルはデパ地下のおっさんにやられて『え、ホスト？』って笑い堪えた記憶が。あと笑いそうになるやつで・突然右上を向いてトボける・小銭トレーでかめはめ波防御する人みたいになるは遭遇率高くないですか」などの目撃例が寄せられました。
一方で「いつも思うけど、普通に見えないと思うんだよな。アクションは必要ないと思う」「店員さんが視線どっかやるの申し訳なくて、いつも長財布で隠しながら押してる…」という意見も。
そこまで大げさにやらなくてもという意見と、徹底的に見ないようにしてくれると安心という意見にわかれ、まみたさんは、個人情報やセキュリティについての考え方のちがいが興味深かったと言います。
実際に店員の立場から、「私が働いてるところは特にマニュアルないです。とは言え暗証番号見てるとか思われたくないので首だけ横向けてます」「食品スーパーのレジ従業員です。特に指導はされませんでした。私は完全に後ろ向きではなく斜めになる感じにしています。こんなに色々あるんですねぇ」「飲食店のホール勤務です！うちの店はマニュアルで『暗証番号入力時は視線をそらす』とあるのでみんな顔を背けます。背け方は人それぞれですが、私は天井を見て天を仰ぐタイプです」「昔バイト先で後ろ向けと習いましたね」などのコメントがありました。
「レジ打ちの仕事をしたことがなく、お店の人が実際どういう指導を受けているのか知らなくて、皆さんのリプを見て知ったことも多かったです」とまみたさん。カード支払い時の店員の振る舞いについて、何も指示されない店、マニュアルがあるがどのような姿勢をとるのかは指示されない店、具体的な指示がある店などさまざまなようです。
「そこまでやるんだ」驚きが創作のきっかけに
今回のイラストを描いたきっかけは、「T.M.Revolutionスタイル」と「伝票を挟んだ板で視界を遮る」のポーズを見て「そこまでやるんだ」と驚いたことから。「T.M.Revolutionスタイル」は店員さんの動きを見た時に思い出したのが『HOT LIMIT』のプロモーションビデオだそうです。
「曲がすごく個性的で面白くて、いい歌」と思い出し、今では「T.M.Revolution」の公式ページを見て、曲を聴き返しているのだとか。ほかにも印象に残ったのは、1度アパレル店で遭遇した「かめはめ波」スタイル。手首の内側をくっつけて手を「パー」に開き、お客さんが入力しているテンキーを隠していたのだそうです。
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店の規則や雰囲気、店員さん個人の判断によって発生しているさまざまなポーズ。お客さんの暗証番号を見ないためであると同時に、「あなたの大切な情報を見たりはしませんよ」という意思表示であり、コミュニケーションであるとも言えます。
効率化が進み、カード支払い時の人間味漂う「レジあるある」が失われてしまうのは、「いろいろ便利になるけれども、それだと店員さんとのやり取りがなくなるんで、ちょっと寂しいかな」とまみたさんは語ってくれました。
■まみた（@mamita404）さんのTwitter https://twitter.com/mamita404
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