「親戚のおばちゃんから送られてきた画像 カーテン開けたらアライグマ張り付いてて腰抜かしたらしいwww こいつも降りれなくなってて４０分後に警察に回収されるまでそのままだったらしい」とつぶやき、九十九（@tsukumo_99_vo）さんがツイッターに投稿した写真が話題です。
そこに写っていたのは、新緑が見える大きな窓……の上部に奇妙な体勢で張り付き、光る目でこちらを見ている謎の生き物！「これは心臓止まるw」「地獄からの使者、アライダーマン！」「張りついてたらアライグマだと思わないですね 。何かしら洗っててくれないと」「むしろどうやったらその体勢になったのか知りたい…」と、大喜利みたいなリプライが殺到した衝撃画像について、投稿者の九十九さんにお話を伺いました。
※「特定外来生物」を発見した場合は不用意に捕まえず、発見した場所の管理者や行政機関に相談しましょう（今回のケースでは、まず市役所に問い合わせを行ったところ、連絡がつかなかったため、警察に連絡。警察の方から『即回収に向かう』との連絡が来たそうです）。
あまりの驚きに大声で絶叫
ーーカーテンを開けた途端、これが目に飛び込んできたら腰を抜かしますよね。
「叔母から送られてきたこの画像を見た時は爆笑しました。そして、住まいのある福岡県ではあまり見なかった生き物なので、最近急増してるんだな、と感じました」
ーー「おばちゃん絶叫したらしいけど気持ちはわかるw」「窓開けてこれおったら俺も叫ぶ自信ある」とツイートしていらっしゃいましたね。おばさま、さぞかし驚かれたのでは…？
「カーテンを開けた瞬間にこれがいたため、叔母はあまりの驚きに大声で叫び、怖くて旦那さんを呼んだそうです（笑）」
ーーお察しします…。これはおばさまのお宅のリビングの窓でしょうか？
「はい、１階にあるリビングですね。このアライグマは生後２カ月前後の子どもだったそうです。子どもだったため、登ったはいいものの、怖くて降りられなくなっていたようです。警察が到着するまでの４０分間、横に少し動く程度で、この状態のままほとんど動いていなかったそうです」
ーー特定外来生物が出没した場合、通報先は「警察」になるのですか？
「詳細はわかりかねますが、今回の状況としては、まず市役所に問い合わせを行ったところ、連絡がつかず、次に警察に連絡したところ、『即回収に向かう』と連絡が来たようです。対応としては、おそらくイノシシや猿が出没した時と同じ対応だと思われます」
悪いのは警察や役所ではなく「軽率な人間の行動」
ーー九十九さんのお住まいの近くにも「アライグマ」は出没しているのでしょうか？
「自分の住まいの近くで見かけたことはないのですが、叔母が住む地域に近づくと、アライグマが車に轢かれていたり、知り合いの畑や、親戚が養殖している魚が食害に遭った、という話をよく聞きます」
ーー今回の投稿に関して、「アライグマってタヌキと違ってかなり獰猛な性格をしてる上に、在来種の食害とかが近年問題視されてる特定外来生物だから、みんなは見つけたら近寄らずに市役所もしくは警察に即連絡してね。特定外来生物は生きたままの移動、飼育が禁止されてるから飼うのもNGだよ！」とツイートされていましたね。
「特定外来生物に指定されているアライグマは、生きたままの運搬が禁止されているんです。特定の研究者が事前に警察や県に届け出をした場合のみ、検体として生体の移動の許可がおります。個人での移動、飼育は禁止されています」
ーー回収されたアライグマはどうなるのでしょうか？
「ショッキングな話になりますが、殺処分になると思います。これは警察や役所が悪いのではなく、生まれたばかりの罪のない生き物を殺さざるを得ない状況を作ってしまった人達がいる、ということが問題なんです」
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「歌ってみた」動画やゲーム動画などを投稿している九十九さんは、小さい頃から生き物が好きで、アライグマなどの外来種問題を自分なりに勉強していたそうです。
１６万以上のいいねがついた今回の投稿について、「アライグマは北米原産の生物。アニメで人気が出た結果、ペットとして購入する方が増えましたが、アニメと違い、実際はとても凶暴な生き物。飼育には向かず、飼えなくなった人間が野生に放す行為が多発した結果、現在の外来種問題に至っています。アライグマ自体やアニメが悪いのではなく、よく調べずに命を飼う、という軽率な行動を取った人間にいちばんの罪があると思っています。どんな動物でも、ペットとして迎える時は必ず最後まで責任を持ってほしいですね」と、九十九さん。
法律に基づき、アライグマは特定外来生物に指定されています。可愛い見た目に反し、今回のような幼い個体であっても、鋭い爪や牙を持ち、性質は凶暴です。農作物や家屋に被害をもたらし、狂犬病などの感染症や寄生虫病を媒介すると言われています。発見された場合は個人で対処せず、必ずお住まいの行政機関などに相談してください。
