「本当に良かった!!」ついにパラ閉会式にソメイティとミライトワ “不遇”の過去越え、満ち足りた後ろ姿が尊い

広畑 千春 広畑 千春

 コロナ禍の中、さまざまな逆風が吹き荒れる中で開催された東京オリンピック・パラリンピックが5日、閉幕しました。驚異の能力を披露し続けたパラアスリートたちも見守る中、未来への希望を込めるような閉会式のパフォーマンスの数々。そして…ついに、ついに、あの2人の姿が!!!

戻って…きた!

 「国立行ってくる」

 午後9時前、それまでのまったりおうち観戦スタイルから一転、キッと真剣な表情で部屋を飛び出して行ったのは、パラ公式キャラのソメイティ。そして、開会式も閉会式も出番のないまま、悲しい笑顔で銀河の彼方へ去っていってしまったはずのオリンピック公式キャラ、ミライトワも!

 作品を作ったのは、このオリパラ期間中、露出がほとんどなく不遇過ぎるミライトワとソメイティのプラモ作品を投稿し続けてきたすえきち(@suekichiii)さんです。

 国立競技場にパフォーマーたちと一緒にソメイティとミライトワが登場すると、ツイッター上も大盛り上がり。すえきちさんのこの投稿には、2人の出番を待ちわび続けてきたユーザーから2.5万以上の「いいね」が寄せられ、「ついに出番きたっ」「おめでとう!」「二人ともやったね!」「この感動はなんでしょうね!」などの歓喜と祝福の声が続々と。

 無事にパフォーマンスを終え、一旦おうちに帰った2人は「今日は涼しくて良かったね」と穏やかな表情。そして再び、選手団らを見送るために出掛けていきました。

作者も「涙が出ていました」

 というわけで、すえきちさんに聞きました。

-とうとう登場しました!!!

「今回ソメイティは出番がありそうかなと思っていたのですが、まさかミライトワが出てくるとは思っていなかったので、2人が出てきた時には声を上げてびっくりすると同時に、涙が出ていました」

-ここまで本当に長かったですもんね…。作品にも、ますます愛がこもっていくように感じました。

「元々どちらも好きだったのですが、写真を撮り続けるうちに愛着が湧いてさらに好きになりました」

-一番思い入れのある作品は?

「やはり最初の『オリンピック出たかったな…』です。大きな反響をいただいたことで、自分と同じようにミライトワとソメイティの扱いに不満を感じている方が多いと分かったからです」

-各メディアで不遇ぶりが話題になったからか、パラではソメイティの露出が目立って増えた気もします。

「確かに競技会場で度々ソメイティが目撃されていたので、明らかに待遇が変わったように感じていました。うれしかったです」

-2人の作品とともにオリパラを走り抜けた、今のお気持ちを聞かせてください。

「そうですね。2人が出てきた瞬間に多くの方々と喜びを共有することができたので、撮り続けてよかったと思っています」

 ちなみに、ミライトワがいた五輪の時の作品と見比べると…気付かれた方もおられるかもしれませんが、お部屋が昭和感たっぷりの和室からかわいい洋室に。実は「オリンピックが終わってソメイティは一人になってしまったので、引っ越しをしたという裏設定になっています」(すえきちさん)なんだそうです(笑)。

 でも、そのミライトワも閉会式のために駆けつけ、晴れの舞台に喜びをかみしめた2人。「ありがとうミライトワ ありがとうソメイティ 君たちのことは忘れない お疲れ様でした」というメッセージに送られ、手をつないで銀河の彼方へ帰っていく2人の後ろ姿は、さまざまな辛い過去も乗り越え、全て満ち足りたような幸福感にあふれていました。

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