お盆に見慣れない参拝客が! 2匹の可愛いお参り姿に「ご先祖さま!?」「ニャン拝客」と歓喜の声

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

「棚行が終わって本堂で読経してたら 鳴き声がしたので振り返ると見慣れない参拝客がいた」とつぶやき、2枚の写真をツイッターに投稿した仁部前誠さん(@nibe_zenjo)。

そこに写っていたのは、ガラス扉の向こうから、本堂の中を懸命にのぞく2匹の猫の姿!

お盆の最中の意外な参拝客の姿に、「猫も盆参りですか?」「お寺と猫、良くお似合いです」と歓喜のリプライが殺到しました。

「ご先祖さま⁈」
「きっとお参りに来たんだ、並んで可愛い♡」
「ゴセンゾサマニ感謝にゃ」
「にゃむにゃむ(南無南無)」
「これをニャン拝客と言う…」」
「背伸びしてる風でめちゃかわいいですね」
母「(大丈夫かしら…)」子「ごめんください!」
「お供え物を受け取りに来たニャ!」

寄せられたリプライの中には、親子みたいに見える可愛い参拝客の姿を「ご先祖さま」に例えた、お盆ならではの声も。そんな可愛いご先祖さまの参拝姿をツイートをしたのは、日蓮宗「妙見山 上原寺(みょうけんざん じょうげんじ)」(埼玉県北葛飾郡)の副住職、仁部前誠(にべ ぜんじょう)さん。

ツイートにある「棚行(棚経)」とは、僧侶が檀家の家を訪れ、各家の仏壇や精霊棚の前でお盆のお経をあげること。仁部前誠さんが写真の参拝客に気づいたのは、その棚行からお寺に戻り、本堂で読経をしていた時のことだったそうです。

お盆のお勤めで多忙のなか、突然現れた2匹の見慣れない参拝客について、仁部前誠さんにお話を伺いました。

ーー「”あのー、すみませーん”感が人並みにありました」とツイートされていましたが、読経の最中に2匹の参拝に気づかれたのだとか。

「当山(上原寺)は田舎の寺院ですので、普段から自然の音…今でしたらセミやカエルの鳴き声などがよく聞こえます。当山では犬も2匹飼っていますので、犬の声も聞こえてきます。この日、本堂の入り口に背を向ける形で読経をしていました。お盆月はたくさんの方がお参りされますので、”すみませーん”とお声がけ頂くこともしばしばありますが、猫の”ニャー”という鳴き声はなかなかないことでしたので、”おや?”と思いました。読経を終えて振り返ると、鳴き声の主がまだ入り口にいましたので、思わず写真を撮った次第です」

ーー写真を見ると、白い子猫が好奇心いっぱいに本堂をのぞき込んでいますね。

「ご参拝の方の姿とどこか重なるところもありました。今回の猫たちかはわかりませんが、母親によると、何度か境内で猫の姿を見かけたことがあるそうです。私はこの日初めて見ました」

ーーお盆の最中だったのも奇縁ですね。

「今年のお盆は、コロナ禍や水害が発生しているなかでのお迎えとなりましたが、少しでもお寺からほっこりするような話題が届けられまして、嬉しく思っています。お寺はさまざまなご縁が循環する場所、ということを再認識できました。また、皆さま、”猫”がお好きなんだなぁと。そしてこの写真をご覧になったなかに、”ご先祖さま?”といった声も拝見しました。個人的にこういった視点は好きです」

ーーリプライのなかには、「猫たちにお水をあげてほしい」といった声もありましたね。今後の対処などはお考えですか?

「すべての”いのちに合掌”する姿勢や、他を思いやる慈しみの気持ちはとても大切で尊いものです。おそらく、ご自身で飼われている猫と重ね合わせてのこともあるかと拝察します。

今回の猫たちのこと、試しにお寺でご縁のあるNPOの方へ相談したところ、しかるべき団体へのご紹介もいただけるようなので、まずはしばらく様子を見てみることにいたします」

 ◇ ◇

仁部前誠さんは、同じく僧侶である弟の前叶(ぜんきょう)さんとともに、耳からご縁を結ぶ寺として、オンラインによる駆け込み寺・お寺ジオ『midnight temple radio』を配信されています。

まだお若いこともあり、僧侶兄弟のお話は、ざっくばらんでかなりゆるめ。でもそれは、迷いなく生きるための道標と出会うことが出来る、現代版の「法話」。かしこまらずに、「運転しながら、洗い物をしながら、洗濯物をたたみながらなど、日常のふとした瞬間に気軽にお聴きいただけたら嬉しいです」と、前誠さん。

「コロナ禍にて時間が出来たこと、音声配信はお寺や僧侶と相性が良いこと、また積み重ねの話ができる場所を作りたかったことから配信を始めました。お寺ジオのコンセプトは、『耳からご縁を結ぶ寺』。オンラインの駆け込み寺、と位置づけています。職場や家庭とは別に、用がなくても訪れることが出来て、何者でもない自分自身と向き合える場所として、今回の見慣れない参拝客のように、誰しもがお寺ジオや近隣のお寺に足を運んでくだされば、ひとつのご縁になるのではと思っています」(仁部前誠さん)

今回の見慣れない可愛い参拝客について、今後、『midnight temple radio』の中でお話されるご予定があるかを伺うと、「話の入り口として触れても面白いなと思います」とのこと。

お盆にやってきた見慣れない可愛い参拝客。そこから広がるお2人のお話が今から楽しみですね。

■弟の仁部前叶さんのツイッターアカウント
■「midnight temple radio」

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