五輪種目、食品サンプルにしたろ!? 水泳→トビウオの活け造り、飛び込みはまさか?老舗の挑戦が注目集める

中将 タカノリ 中将 タカノリ

柔道は「あつあつ玉子焼返し」

水泳は「トビウオの超イケ造り」

新体操は「華麗に舞うパスタ」

オリンピック種目の競技を食品サンプルで表現しようという食品サンプルメーカーの挑戦がSNS上で大きな注目を集めている。

この一大事業に取り組むのは株式会社いわさき

いわさきと言えばつい先日も超精巧な"ドッキリ食品サンプル"でSNS上を騒がせた老舗食品サンプルメーカーだ。

※参照「あっ、やばい!キーボードにオムライスが 食品サンプルを使った破壊力あるドッキリ画像たちが話題に」(リンク

オリンピックと食品サンプルではイメージがなかなか結びつかない気もするが、なぜいわさきはこのような事業に取り組んでいるのだろうか?ご担当者にお話を聞いてみた。

中将タカノリ(以下「中将」):オリンピックを食品サンプルで表現しようとなった経緯をお聞かせください。

担当者:いわさきでは、昭和30頃から毎年、飲食店のお得意先に一年の感謝をこめてオリジナルカレンダーをお渡しする伝統があります。それで毎年テーマを決めて食品サンプル作品を12点作り撮影してカレンダーにしています。

2020年はオリンピックイヤーだったので、それにちなんだ作品をということになり、食品サンプルの料理の表現でいかにスポーツを連想とさせられるかというテーマになりました。

中将:「あつあつ玉子焼返し」「トビウオの超イケ造り」「華麗に舞うパスタ」など造形の見事さが際立つ作品ばかりですが、制作にあたりご苦労はありませんでしたか?

担当者:過去にオリンピックイヤーに世界の料理をテーマにしたことはあったのですが、スポーツそのものに見立てて表現するということは初めてであり、ある意味前代未聞のチャレンジでした。「作品のタイトルやコピーにスポーツ名を使わない」というルールのもと、料理のことを言っているようで、その実スポーツを彷彿とさせるという微妙な表現にもこだわりました。

最初の難関は「どのスポーツ競技を何の料理で表現できるか?」ということでした。例えば柔道を表現している「あつあつ玉子焼返し」は「技でひっくり返す感じなら玉子焼きがいいんじゃない?どちらも和風だしはまるんじゃない?」というようなやり取りの末に決まりました。演出のため、背景の小物にさりげなく畳を使いました。

「トビウオの超イケ造り」は、水泳のバタフライを「トビウオ」で表現しようとアイデアが決まったものの、食品サンプルは現物の食材で型採りを行うので、丸ごとのトビウオを入手する困難がありました。たまたま社内に鹿児島の屋久島出身のメンバーがいて、実家に聞いてもらったら「漁港で売ってるよ!」と判明し、新鮮なトビウオをわざわざ空輸してもらったりしました。

「華麗に舞うパスタ」も実際の料理ではあり得ないフェットチーネの動きを、製作さんに工夫して再現してもらいました。「新体操のリボンのようにクルクルと!」という無茶やリクエストによくぞ応えてもらえたと思います。

中将:一連の作品へのこれまでの反響へのご感想をお聞かせください。

担当者:言葉と造形の組み合わせがウケたのかなと思っています。多くの方に喜んでいただき製作、カメラマンなど関係者一同喜んでおります。

   ◇   ◇

「コロナ禍でのオリンピック開催には様々な困難もありましたが、選手の活躍や頑張りにはみんな元気をもらっています。いわさきとしてもSNSを通して少しでも楽しく、クスッと笑って明るい気持ちになってもらえるような発信をしていきたいと思っています」とご担当者。

こういった取り組みが、日本で生まれた食品サンプルという文化、ひいては食文化全体に関心を持つ人の増加に結び付いてゆくことを期待したい。

株式会社いわさき 関連情報
本社所在地:大阪府大阪市東住吉区西今川1丁目9番19号
いわさき公式ホームページ(食品サンプル、料理撮影などお問い合わせ)
http://iwasaki-ts.co.jp
いわさきオンラインショップ:https://iwasaki-ts.stores.jp

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