日本人ママが現地で経験した、ドイツの育児事情がSNS上で大きな注目を集めている。
「私の周りのドイツ人ママ友、子供に向かって声を荒げることがほぼ皆無で。
すごいなぁ、と思ってたんですけど。
最近、気づきました。
代わりにめっちゃ舌打ちしてる…」
と紹介したのは現在、ドイツ在住のむったーさん(@AkagoDeutsch)。
やはり育児にたずさわっているとストレスがたまると言うのは世界共通なのか…。
今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは
「同じ人間だと感じるエピソードですね」
「舌打ち…自分の人生で1番遠い存在だったけど子育て始めてからすんげーしてる。
怒号飛ばす前に舌打ちすると落ち着くのよ暴言が。イライラすること増えたからなー」
「ドイツで見たママさん①空港でカートを押して遊ぶわが子を至近距離でじっと腕組みで監視。低い声で『戻して』子ども一瞬考えて戻しに行く。威圧感すごい②レストランで騒いだ子ども二人を両脇に抱え『ごめんね!』と風のように強制撤収。どちらも大きな声は出さないけど納め方がすごいなと思った」
など数々の驚きの声、共感の声が寄せられている。
むったーさんにお話を聞いた。
ーーこれはドイツと日本では怒りの表現が異なるということでしょうか?
むったー:怒りの表現が異なるというよりも、「子供に対して怒鳴るのはタブー」という共通認識が強くあるように思います。
車の運転してるときなんか、トラブルがあるとわざわざ窓を開けてまで暴言を吐いたりする人も見かけるので、決して怒りの沸点が高いとか我慢強いというわけではなさそうなんですが、子供に対しては怒鳴りません。一度だけ、道で知らないおじさんに「うるさい!」と子供が怒鳴られたことがあるんですが、その時もすぐに周りの人が「子供に怒鳴るな!うるさいのはあんただ!」と駆けつけてくれました。
ーードイツの母親たちが舌打ちしていることに気付いた際の心境は?
むったー:どなたもそうではないかと思うのですが、子育てをしていると「自分の子育て、これで良いんだろうか」と思ったり、周りの子育ての方が優れているように思えたり…。
私の周りのドイツのお母さんたち、子供に聞こえないところで舌打ちしてから、子供に声をかけに行くんですけど、舌打ちしているのに気づいたときは「そうよねぇ、そりゃ腹も立つわよねぇ」と安心する気持ちと、「舌打ちで気持ちを落ち着けてから子供に向き合うのね!」とライフハックを発見したような気持ちになりました。あと、単純に舌打ちに迫力がありすぎて怖い。
ーードイツと日本の育児の差異についてどう感じていますか?
むったー:ドイツに引っ越してきてから、「日本で子育てしている人すごい!」と思うようになりました。こっちのお弁当、「ハムとチーズとパンをランチボックスに詰め込んだ」くらいの感じなので、お弁当のためにご飯を炊いてる、というのだけでもすごいなぁと思うし、日本では保育園、幼稚園に持って行くオムツに一枚一枚名前を書く、というのもこちらでは驚かれます。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
むったー:よくわからずに「すごい!」と思ってても、知っていくうちに「そういうカラクリか…」ってことあるよねー。まだまだいろいろ勘違いしてそうやわぁ…。
◇ ◇
「これがドイツ全体に共通することかどうかはわからない」ということだったが、寄せられたコメントを見るとお母さんたちの舌打ちはドイツや周辺国での"あるある"のようだ。精神をすり減らしながら育児にのぞむお母さんたちに敬意を表したい。
むったーさん関連情報
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