人気ワンピ完売、スタッフ着用分でいいから「どうしても欲しい」→結末に「羅生門かと思ったらいい話」

金井 かおる 金井 かおる

 大人のためのガーリッシュでロマンチックなワンピースを多く手がける服飾作家「タイラー」さん(46)が自身のX(@buncho_honey)に投稿した、思いがけない出来事がネット上で話題を呼んでいます。

完売してもあきらめきれない…魅力的なワンピ

 それは昨年開催されたハンドメードイベントでのこと。

 タイラーさんの洋服ブランド「honeybee」のブースには多くのファンが訪れ、用意していたワンピースは完売。売り切れを知りがっかりした来店客の中に、スタッフが着用してる物でもいいので売ってほしいという人が現れました。

 その日、売り子として参加していたのはタイラーさんの妹さん(44)。

 一度は断りましたが、ワンピースに惚れこんだファンは「どうしても欲しいんです」。その場で購入して帰りたいと懇願してきたそう。

 そこで姉妹は再度相談し、妹のワンピースを譲ることに。しかし妹さんにとってもお気に入りの一着。しかも、代わりに着用して帰るのは、ブース設営の作業用にとタイラーさんが持参していたアクション映画「ランボー」のプリントTシャツでした。

 「妹も『わかった!わかりました!でも私この後ランボーTシャツなんで値下げしませんよ!いいですか!?』ってよく分からない抵抗をみせてました」(タイラーさん)

 バックヤードでTシャツに着替えた妹さん。タイラーさんは後日、妹さんへの罪滅ぼしのために新作のワンピースを制作し、プレゼントしました。

服飾の道…「母親の仕事」が影響

 タイラーさんがhoneybeeを立ち上げたのは2015年。「大人のためのロマンチックでシャビーシックな雰囲気」を大切にしているといい、「肩のこらないオーバーサイズでカジュアルだけど品よく着て頂けるデザインです。手編みのレースや手縫いの刺繍。あなたの特別な一着にしてほしいこだわりがいっぱいです」。

 顧客は20代から60代までと幅広い世代に愛されています。70代のタイラーさんの母親も愛用しているのだとか。

 タイラーさんが服作りの道を選んだきっかけには、この母親の影響もあったといいます。

 「母がバレエの舞台衣装を作る仕事をしていたのと、子どもの頃からいつも母が作る服を着ていたので『服を作って売る人になりたい』と思ってました。基本的には私一人で作りますが、時々、母に手伝ってもらうこともあります」(タイラーさん)

 今回、投稿が注目されたことで、タイラーさんの作るワンピースに興味を持った人は多いようで、ネット上には「タイラーさんの作るワンピース、めっちゃ可愛いんですよね」「どんなワンピースだったんだろう」「タイラーさんのワンピ着てみたい」などの声が寄せられています。また、姉妹の関係についても「羅生門かと思ったらいい話」「仲良し姉妹」「ちゃんと新しいの作ってあげててすてき」「最高な姉妹。こんなお姉ちゃんほしい」とうらやましがる声も。

 入手方法は、手作り雑貨販売サイト「minne(ミンネ)」のほか、年に二度、名古屋で開催される「クリエーターズマーケット」でも販売されます。

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