新郎新婦の門出を祝うのは「お茶合わせ」 京都の女子大生が考案、新たな伝統になるか

京都新聞社 京都新聞社

 お茶で披露宴を盛り上げようと、同志社女子大の学生たちが演出プラン「幸せのお茶合わせ~祝茶(しゅくちゃ)で乾杯~」を考案した。門出の一幕に、結婚する2人がそれぞれ選んだ水出し茶を掛け合わせたブレンド茶「祝茶」で乾杯する。両家からくんできた水を一つの杯に注ぐ婚礼儀式「水合わせの儀」にあやかった。

 関わったのは、関口英里教授(消費文化論)のゼミ生8人。低迷する和婚需要を盛り上げるため、和婚を手がける「TNCブライダルサービス」(京都市東山区)とともに約1年かけてまとめた。

 お茶は花言葉が「純愛」と縁起がよい。お酒よりも幅広い人が楽しめる点にも注目した。プランを利用するカップルは、事前にフローチャートに回答する形で性格に合った茶葉を選択。披露宴では2種類の茶を注ぎ合ってオリジナルのブレンド茶を作り、家族になることを表現する。

 7月下旬、ゼミ生たちが東山区の料亭でプランを発表。カップル役の学生が茶をグラスに注ぎ合って、杯を持った出席者たちが「祝茶!」のかけ声で乾杯した。

 学生に協力した宇治茶の祇園辻利(東山区)の三好正晃社長も見守り、「茶は植え替えられないために縁起がよく、本来は婚礼に向いている」と太鼓判を押した。

 中心メンバーで3年の川瀬鈴香さん(20)は「カップルの性格次第でブレンド後の味も異なってくる。和婚やお茶の需要拡大につながってほしい」と期待した。

 プランは価格などの詳細を詰めた上で、TNCブライダルサービスが婚礼の演出として近く提供を開始するという。

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