高速道路で脱走!野うさぎを捕まえていた保護犬、あふれる生命力で家族の「生きる力」に

岡部 充代 岡部 充代

 

 大吉君の生命力は、佐藤家に来てからも発揮し続けられています。

「りんの発作が起きなくなったんです。心臓の薬は飲み続けていますが、発作が起きたときのニトロ(グリセリン)は飲んだことがありません。余命半年と言われていたのに、もう2年半近くになります」(栄子さん)

 大吉君を迎えて半年後、同じ保護犬のぽん太君も加わり、今は3匹仲良く暮らしています。「ダイもぽん太もりんが病気だと分かるのか、ワンプロ(犬同士がプロレスのようにじゃれあう遊び)はしても、絶対にかかってはいかないんですよ」と栄子さん。大吉君だけでなくぽん太君も、生きるパワーをりんちゃんに分け与えているのかもしれません。

 佐藤家に来て2年。栄子さんと一緒に犬のしつけ教室に通っている大吉君は、いろいろなことを学んでいます。その中の1つが「テイク」の合図で指示されたものを持ってくること。よく散歩に行く公園には、飲料水のペットボトルがたくさん落ちていて、最初は洋志さんがゴミ拾いをしていましたが、今では大吉君が口にくわえてゴミ袋に入れてくれるそうです。尼崎市の「美化委員長」に任命される日も、きっと近いでしょう。

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