片目がつぶれ、肺炎患った子猫 引き取った保護主、毎晩かみつかれても「彼女なりに」見守る日々

渡辺 陽 渡辺 陽

重度の肺炎を患っていた赤ちゃん猫

しろみちゃん(1歳半・メス)は野良猫だったが、生後5週間の時に、大阪で保護猫活動をしているwinハウスさんに保護された。生まれて直ぐから具合が悪かったようで、保護した時には重度の肺炎を患い、左目は潰れていたという。

後に里親になった静岡県在住のNさんは保護猫活動をしているwinさんのインスタグラムでしろみちゃんの成長の様子を見守っていた。

「ボランティアさんの手厚い看病により一命を取り留める事が出来ました。酸素室に長く入っていた為、猫社会を学べず、元気になったらなったで片っ端から噛み付いてむしる立派なモンスターに成長(笑)ちょうどウチも同じ位の月齢の猫達を保護していたので、学ばせられればと思い、ウチはいかがでしょうか?と申し出ました。」

社会って人間だけで成り立っているのではない。共存、共栄かな。

2022年10月6日、しろみちゃんがやってきた。初日から他の犬猫、人、誰にも物怖じせず、特に何も疑問に思わず、ずっと居たかのような大物感を醸し出していた。

「私もインスタでずっと見ていたので初めまして感もなく(笑)」

winハウスを運営する三井さんは、「白無垢の嫁入りを望んでしろみ」と名付けたようだが、Nさんは「卵白」の白身だと思っていた。いずれにせよ名前は変えないでおいた。

結局、同年齢の子猫たちと遊んでも、しろみちゃんの噛み癖は治らなかった。

「他の猫達から本気で怒られたり嫌われたりすることが無いのは、彼女のキャラの成せる技だと思うのです。不思議な子です。」

手脚が短めで片目で距離感が掴みにくいのか、歩き方も独特だ。寝る時は必ずNさんのそばに来てくれる。

「毎晩噛んでむしられてますが、彼女なりの毛繕いをしてくれているんだと思って痛みに耐えています(笑)」

ご自身も保護猫活動をしているNさん。

「やっぱり飼うという意識は無いですね。人間だけの世界では無いですもんね。共存とか共生という感覚かなぁ。」とつぶやいた。

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