パイならアレが入ってるはずなのに…「源氏パイ」ひそかに感謝される理由 「これなら子どもも食べられる」

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「え。パイなのに乳製品も卵も使ってないの?」「アレルギーの子どもと一緒にこれなら食べられるじゃん」と、誰もが知るあのハート型の定番おやつ「源氏パイ」がSNSで話題となっています。

一般的なパイ生地には、サクサク感を出すために大量のバターを使い、さらに焼き上がりの表面に“照り”を出すため、仕上げに溶き卵を塗ります。ところがこの「源氏パイ」(12個入りオープン価格)、パッケージにはしっかりと「※本品は卵と乳成分を使っていません」の文字が。

1965年誕生の還暦手前の銘菓ながらも、すっかり通常のパイと同様と勘違いしている人が今なお多く。しかし、なぜあえてバター・乳製品なしなのか。どうやってサクサク感を出しているのか…静岡・浜松市に本社を構える「三立製菓」に話をお聞きしました。

伝統のヨーロッパ菓子をもとに独自で開発

ーー1965年に「源氏パイ」が誕生した背景を教えてください。

もともと「源氏パイ」は当時ヨーロッパ視察中に見つけた「パルミエ」という高級菓子をお手本に、より手頃な価格で楽しんでもらうために、量産化した商品です。

厳選された小麦粉・マーガリン・砂糖を主原料に、丁寧に焼き上げています。バターと乳製品は使わない、独自で開発されたレシピは、当初から「アレルギーがある子どもたちにもパイを食べてもらいたかったから」という経緯で生まれました。照りを出すための卵の代わりについては企業秘密です。

ーーアレルギー対策のおやつではまさに先駆者的な!当時から大きく作り方は変わらないのですか?

はい、当時から製法はほぼ変わっておりませんが、より時代にあった風味へ、そしてよりきれいなハートができるように、配合の見直しは行っています。

ーー卵や乳製品のアレルギーがある方や子どもさんがアレルギー体質の方からのお声はありますか?

「パイは食べられないものだと認識していたけど、子どものお菓子の選択肢が増えてうれしい」など、嬉しいお声をいただきました。

ーー三立製菓さんでほかにアレルギー体質の方に配慮されたお菓子はありますか?

「かにぱん」は卵不使用、「カンパン」は卵・乳製品を使っておりません。

「源氏パイ」シリーズでも乳成分が含まれるものも

ーー「源氏パイ」は、実は期間限定のものも含め種類が多いですね。

はい、中でも「源氏パイ[チョコ]」は、お客様のご要望から秋冬限定で商品化したものですが、人気のため、ここ数年は一部地域で通年販売されています。

ただ、ご注意いただきたいのは「源氏パイ」シリーズ品の中には、原材料に乳成分が含まれているものや、卵がコンタミ(製造工程で成分が混入してしまう可能性がある)として表記があるものもあるため(「源氏パイ[チョコ]」や「ミニ源氏パイ」も)、必ず原材料表示をご確認ください。

静岡限定の特別な「源氏パイ」とは?

三立製菓の本社がある静岡県では、県内限定販売(通信販売もなし)の「源氏パイ ピアノブラック」「源氏パイ ピアノブラウン」という特別な商品も。楽器製造で有名な浜松らしいピアノモチーフの箱に入ったちょっと豪華な「源氏パイ」です。静岡県内のサービスエリアや観光地で、お土産として探してみてはいかがでしょうか?

ちなみに今回取材にご対応いただいた三立製菓企画課の望月沙枝子さんは「かにぱんお姉さん®」として多方面で活動中の名物広報さん。衣装も自らそろえ、テレビ静岡『かにぱんお姉さんのかに歩き』出演をはじめ、子ども向けの食育活動も積極的に行うなど、ちょっとした有名人です。

「かにぱんはちぎっていくと、いろんな形に変身するとっても楽しいパンです。公式では23種類も変身しちゃう!今度はかにぱんでバズりたい!」

丁寧なご対応ありがとうございました!

■「源氏パイ」公式ホームページ https://genjipie.jp
■「三立製菓」公式ホームページ https://www.sanritsuseika.co.jp
■「三立製菓」公式X https://twitter.com/sanritsuseika

■「かにぱんお姉さん」公式X https://twitter.com/kanipan_mochi
■「かにぱんお姉さん」公式Instagram https://www.instagram.com/kanipanoneesan/
■「かにぱんお姉さんチャンネル 公式」 https://www.youtube.com/channel/UCGjc0MvySVbrTMcCINle87A

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・さとうまりこ)

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