「ほんのりと白くなっていた」虹の橋を渡った愛猫がいつも座っていた場所…不思議なエピソード動画が270万回再生

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「キミが座っていた場所が
ほんのりと白くなっていた

汚れかな?と拭いてみたけれど
汚れじゃなかった

そっと撫でてみると
ここだけ滑らかな手触りに感じた」

2年半ほど前に虹の橋を渡った愛猫が座っていた場所が白くなっているという不思議なエピソードを紹介する動画がInstagramで話題になりました。

投稿したのは、飼い主のハピママさん(@sironeko_happy_dayo)。2021年1月、子猫の時に保護し共に暮らしていたハッピーちゃん(雄・当時3歳9カ月)を原因不明の病で亡くしました。いつも2階の廊下にある胸下ほどの高さで幅15センチほどの腰壁の上に座って、ガラス越しにハピママさんが洗濯物を干している様子を見ていたというハッピーちゃん。この世を去って2年ほど経ってから、その腰壁の上がほんのり白くなっていたことに飼い主さんは気付いたといいます。

「白くなったのはいつ…とは、はっきりとは覚えていないのです。というのも、生前にハッピーがこの上から落下したことがあり、その時につけた爪痕があるのですが、亡くなってからはそれさえも見るのが辛くて。次第に少しずつ前を向けるようになりましたが、指先に伝わる爪の痕に切なさが込み上げる時があり、毎日はあえて見ていませんでした。

亡くなって2年ほど過ぎた頃だったか…に『白いなぁ』と気づいたものの、日差しの加減で白く見えているんだと思い込んでいて…それから気にもしませんでしたが、最近になってなぜか爪痕が気になり近づいてみました。すると、実際にハッピーが座っていたところが白くなっていることに、ようやく気が付きました。そしてそっとなでてみると、滑らかな手触りに感じたんです」

そんな不思議な出来事を紹介し、こう続けます。

「キミは今でも
ここに座っているんだね

神様とのお約束で
キミは姿を見せられない

その代わりに
キミは白い影となり
ここに、
この家に、
私のそばに いるんだね」

愛猫がこの世を去ってから2年半ほど…「私のそばにいたんだ!」と、涙があふれた飼い主

ハピママさんは、ハッピーちゃんがどこにも行かず「私のそばにいたんだ!」と感じ、涙があふれたとか。投稿には8万超のいいねがつき、涙する人たちからたくさんのコメントが寄せられています。

「通りすがりですが涙でちゃいました」
「毎日大好きな人を見てたんですね。今もこれからもずっと♡」
「なんて素敵なお話 どんな形でもそばにいてくれれば嬉しい」
「自分を愛してくれた人に、ここで見守ってるよと、伝えてくれてるんだと思う」

ハピママさんは寄せられたコメントを読むうちに「ハッピーは、私だけではく見てくださる皆さまにも『虹の橋のみんなは見えなくなっただけで、いつもあなたのそばにいるんだよ』とメッセージを伝えたかったんだ」と、思うようになったといいます。

多くの人たちが涙したハッピーちゃんのエピソード。そんなハッピーちゃんが病に倒れたのは、2020年5月。3歳になって間もなくの頃でした。急に食欲低下、頻繁に嘔吐が増え病院へ行ったところ、『猫消化管好酸球性硬化性繊維増殖症(GESF)』と診断。この病は、猫特有の何らかの過剰な免疫反応で形成された病変と考えられているとのこと。ただ、その詳しいメカニズムも治療法も、特効薬もまだ見つかっていない原因不明の病だそうです。

ハッピーちゃんは、胃の出口(幽門)にしこりができ、出口をふさぐ幽門狭窄(きょうさく)症を起こしたり、細菌性腹膜炎を発症したり…とさまざまな症状が現れました。何度か手術も受け、最後は病院で心肺停止になり、獣医師からは「これ以上できる治療はありません」と宣告。このまま病院で旅立たせたくはなくて連れて帰ることを決断し、車を走らせてすぐ…ハピママさんの腕の中で温かい日差しに導かれるようにハッピーちゃんは息を引き取りました。

   ◇   ◇

腰壁の白くなっていたところは今もまだ残る

生前のハッピーちゃんは、宝石のように青く美しい瞳の持ち主。性格はとても甘えん坊さんだったとか。

「家族の中で特に私に懐いていました。私の姿が見えないと『おーい!』と呼ぶような声色で探すほど。私が家事を終えると駆け寄ってきて、いつも一緒にいてくれる子でした。その反面、家族以外の他の人には、隠れて姿を見せないほどの怖がり屋さんだったり…」

ハッピーちゃんが虹の橋を渡った後に気付いた腰壁の白くなっていたところは、今もまだ残っているといいます。

「もしもいつの日か、消えてしまうことがあっても『ハッピーが決めたんだ』と、悲しむことなく笑顔で受け入れられると思います。そばにいると分かりましたし。外でひとりぼっちだったキミに『たくさんの幸せが訪れるように』と願いを込めた名前が『ハッピー』。それなのにたくさんの幸せをもらっていたのは、私の方でした。

もしも再び猫として、衣を着替えて生まれてくる日があるのなら、次こそは元気な身体で生まれておいで。そしてまた、私を選んで来てほしい…たくさんの幸せをありがとう。いつまでも大好きだよ」

ハッピーちゃんのことを思いながら、今も心の中で語りかけているそうです。

またおうちには、夏に14歳になるラブラドールレトリバーの女の子・ラブちゃんがいます。ハッピーちゃんがおうちで過ごした最後の夜のこと。ソファで寝ていたラブちゃんのそばにそっとハッピーちゃんが自ら初めて寄り添ったとか。お互いに歩み寄った”最初で最後のツーショット”をカメラに収めたといいます。

現在、”愛する家族”だったハッピーちゃんとの突然の別れを体験し、深いペットロスに陥ったというハピママさんの思いをつづった書籍『三年六ヶ月の愛』(文芸社)が発売中です。ぜひご覧ください。

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