ポリウレタン素材の洗濯方法は?素材の特徴や注意点を解説

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ポリウレタンは、その機能性の高さから、Tシャツやスポーツウェアなどによく用いられている素材です。家庭用洗濯機で手軽に洗えるところもメリットの一つですが、洗濯する際はいくつか注意しなければならない点もあります。ポリウレタン素材の衣類を長持ちさせるためにも、正しい洗濯方法を確認しておきましょう。
今回はポリウレタン素材の特徴と、洗濯するときのコツ、注意点について解説します。


ポリウレタン素材の特徴

ポリウレタンとは、プラスチック素材の一つでポリウレタン素材には以下のような特徴があります。

・弾性が高い
・摩耗に強い
・衝撃に強い
・引っ張り強度が高い

衣類に使われた場合、ストレッチ性が高く、体の動きを邪魔しないところが特徴です。また、耐摩耗性があり、引っ張り強度も高いことから、繰り返し洗濯しても劣化しにくいのもメリットの一つです。
衣類に使われる素材としては非常に優秀ですが、一方で以下のような短所もあるので注意が必要です。

・熱に弱い
・紫外線に弱い
・水に弱い
・塩素に弱い

ポリウレタン製の衣類を長時間高温多湿の環境下に置いたり、濡れたまま放置したりすると、劣化が早まるおそれがあります。また、紫外線を浴びると色あせや生地の傷みにつながることもあります。ポリウレタン製の衣類を洗濯する際は、以上の性質をよく理解した上でお手入れすることが大切です。


ポリウレタン素材の服を洗濯するときのコツ

ポリウレタン素材の服を洗濯する際に押さえておきたいコツを4つご紹介します。

■1. 水温30℃以下で洗濯する
ポリウレタン素材は熱に弱いため、高温で洗濯するのはNGです。適切な液温は洗濯表示に記載されていますが、ほとんどの場合は液温30℃以下での洗濯が推奨されています。お風呂の残り湯などを使う場合は、湯温が30℃を超えていないかどうか確認してから使用しましょう。

■2. 弱水流コースで洗う
ポリウレタン素材は耐摩耗性に優れていますが、水を含んでいる間は加水分解が進み、繊維が破断されやすくなります。ポリウレタン素材の服を洗濯機で洗う際は、ソフトコースや手洗いコース、ドライコースなど、水流が弱いコースを選択しましょう。

■3. 洗濯ネットに入れる
ポリウレタン素材の服を洗濯するときは、他の衣類との摩擦を防ぐために、あらかじめ洗濯ネットに入れておくことをおすすめします。服を軽く畳んでから入れると、ネットの中で服がぐしゃぐしゃになりにくく、型崩れ防止になります。
洗濯ネットもできるだけジャストサイズのものを選びましょう。大きすぎると中で服が動いて摩擦が起こりやすくなります。

■4. おしゃれ着用洗剤を使用する
洗濯中のポリウレタン素材はデリケートなので、おしゃれ着用の洗剤を使用するのがおすすめです。おしゃれ着用洗剤は生地に負担をかけにくい中性洗剤なので、摩擦や色あせ、縮みに強く、デリケートな素材も安心して洗うことができます。


ポリウレタン素材の服を洗濯するときの注意点

ポリウレタン素材の服を洗濯する際に気を付けたいポイントを4つご紹介します。

■1. 洗濯表示を確認する
ポリウレタン素材の洗濯方法は、製品によって異なる場合があります。特にポリウレタンと他の素材を混ぜた混紡素材の場合、ポリウレタンの割合によって洗濯機の使用可否や液温が変わることがありますので、初めてポリウレタン素材の服を洗うときは必ず洗濯表示を確認しましょう。洗い桶に数字やアンダーバーが入っているマークがあれば基本的に家庭用洗濯機で洗うことが可能です。[注1]
数字は液温の上限を、アンダーバーは洗濯の強さ(1本であれば弱い洗濯可、2本であれば非常に弱い洗濯可)をそれぞれ表しています。洗い桶に×マークがついている場合は家庭用洗濯機で洗うことができませんので、プロの業者にお手入れを依頼しましょう。

[注1]消費者庁:「新しい洗濯表示」

■2. 漂白剤の使用はNG
ポリウレタン素材は塩素に弱いため、塩素系漂白剤の使用は基本的にNGです。製品によっては酸素系漂白剤の使用は可としているものもありますが、漂白剤の使用そのものが禁止されている場合もありますので、事前に洗濯表示で確認しましょう。白地の△マークに斜線が入っている場合は塩素系漂白剤のみ使用不可、×マークが入っているものは種類を問わず漂白剤を使用できないので要注意です。[注1]

■3. 乾燥機は使わない
ポリウレタンは熱に弱いので、乾燥機の使用は原則として禁止です。ポリエステルとの混紡生地であれば速乾性が高く、乾燥機にかけなくても短時間で乾かすことが可能です。それ以外の素材であれば、エアコンや扇風機などの活用で、効率よく乾燥させることができます。

■4. 陰干しする
ポリウレタン素材は紫外線に弱く、長時間日光にさらすと色あせや生地の劣化につながります。洗濯後に服を干すときは直射日光が当たらない場所で陰干ししましょう。


ポリウレタン素材の特徴を理解して正しく洗濯しよう

ポリウレタン素材は弾性が高く、摩耗や衝撃、引っ張りに強い一方、熱や紫外線、水、塩素などに弱い性質を持っています。ポリウレタン素材の服を洗濯する際は、30℃以下の水で洗う、弱水流コースを選ぶ、漂白剤は使わないなど、コツを押さえてお手入れすることが大切です。また、乾燥機を使用できない場合が多いので、ポリウレタン素材の服を洗濯する際は天気の良い日を選ぶか、エアコンや扇風機を活用して部屋干ししましょう。

天気予報専門メディア「tenki.jp」では、その日の洗濯物の乾きやすさをわかりやすく表示した「洗濯指数」をWeb上で無料公開しています。ポリウレタン素材の服を洗濯するタイミングや干し方に迷ったときは、ぜひtenki.jpの洗濯指数を参考にしてください。

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