男性用の傘が減っている…これもジェンダーレス化? 傘の最新トレンド、その背景は

Lmaga.jpニュース Lmaga.jpニュース

10年ぶりに5月に梅雨入り…夏の暑さを考えると傘を新調したくなる時期に。そんななか男性用の傘の商品数が減少傾向にあるという話が…。傘の催事を現在開催中の百貨店「阪神梅田本店」(大阪市北区)に取材しました。

傘のジェンダーレス化が進んでいた!?

10回以上続く恒例催事『阪神 傘まつり』(2023年6月14日〜19日)で、毎年傘の動向に注目してきた同店。今回は、約1万本の雨傘・日傘・晴雨兼用傘がそろうなか、ユニセックスを大幅に増やして約4割、男性用が約1割弱、残りは女性用に。

その理由については、「2019年度から徐々に傘のユニセックス化が進みはじめました。大きな傘がほしい女性が紳士用から探したり、黒・紺以外の色を探している男性が婦人用から探したり。そんななかメーカー側も、あえて紳士用ではなく、ユニセックスと、小ぶりな女性用の傘に2分化する傾向が増えてきている印象です」と説明してくれたのは、シーズン雑貨のバイヤーの山川裕子さん。

売り場を見ると、傘メーカー「Waterfront」の「LESS IS MORE」と名付けられたラインは、ユニセックスと、レディースに分けられてディスプレイ。ユニセックス用には男性用の写真が使用されているものの、男女兼用であることが伝わってきます。これもある意味ジェンダーレス!?

「これまで紳士用の傘と言えば、黒と紺が主流でしたが、最近は男性のお客さまから『もっとほかの色はないの?』とお声がけいただいたり、服とコーディネートされたり、ファッションの一部として傘をとらえる方が増えています。男性用だけに作るのであれば人気色である黒や紺に限られてしまいがちですが、ユニセックスであれば色もバリエーション豊かに。また今となっては男女ともに晴雨兼用傘の需要が高まっていることからも商品展開がしやすく、ユニセックスが増えたのではないかと思います」と山川さんは推測します。

またユニセックスと謳うことで、夫婦で共有したり、なかには娘と傘を共有する男性客も出てきているのだとか。「ユニセックスであればサイズも大きく、デザインもミニマムでシンプル。4秒で開ける時短傘や、回転して風や衝撃を受け流すものなど機能性を備えたものにも注目が集まっています。やはり男女問わず、傘に求められる機能は一緒ですね」。

傘にお金をかける時代に!?

また最近のトレンドとしては「気軽な価格帯のビニール傘も重宝されていますが、コロナ禍を経て、上質な商品に対しての需要も高まっています。安いものを買って壊したり失くしたりするよりも、良い1本を大切に長く使う方がエコであると認識する方が増えたのかと。そのため、金額で選ばれる方はおられず、自分が気に入った傘を探される方が多いようです」と山川さん。

そのため現在開催中の同催事では、昨今の需要を意識したラインアップに。特に今どきなのは、「推しカラー傘」。アイドルやキャラクターなどのメンバーカラーに合わせたアイテムを購入する人が増えていることから、推しカラーを見つけやすい品揃えに。ブランド「multidot」では、推しの名などをカスタマイズできるサービス(1文字あたり440円〜)も。

また、自分だけの1本を作れるカスタマイズ傘が昨年の催事で好評だったことから今年はその倍のボリュームで展開。自分が持っている着物(1万9250円〜)や好きな写真でカスタマイズできる傘(2万6950円〜)や、68色からオーダーできるレアな「革」の傘(12万1000円)もあります。

6月18日は「父の日」とあって、プレゼント需要を見込み、2階の常設の「傘売り場」も通常より男性用を意識したラインアップに。もうお父様はすでに黒や紺は持っていると思われるので、今のトレンドに沿って、男女問わず使える傘も一つの候補に。

   ◇   ◇

『阪神 傘まつり』
期間:2023年6月14日(水)〜6月19日(月)
時間:10:00〜20:00(最終日は〜17:00)
会場:阪神梅田本店8F 催事場(大阪市北区梅田1-13-13)
電話:06-6345-1201
公式HP:https://www.hanshin-dept.jp/hshonten/

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース