「半世紀前、産声を上げたあなたへ」百貨店が200人の赤ちゃんを探す理由とは?

山陽新聞社 山陽新聞社

 50年前の赤ちゃんはいませんか―。JR岡山駅前にある百貨店・岡山高島屋は、開店当日の山陽新聞の自社広告を店内に展示し、紙面に載った0歳児200人の情報提供を呼びかけている。5月の開店50周年を前に顧客や店ゆかりの人らに思い出を寄せてもらう企画の一環。成長後の人生や買い物のエピソードなどを店内に掲示するほか、サービス向上に生かす。

 広告は2面見開きで1973年5月19日付。「『初めまして』満0歳。ばらのタカシマヤ誕生。」の見出しで、岡山県内各地から寄せられた200人の顔写真と名前、誕生日などを掲載している。ポスターにして1階正面入り口付近に展示している。

 情報提供は3月31日までに、電話(086―232―1111)または店頭で店員に直接伝えてもらう。現時点で親族を含め岡山、福山市、東京の9人から連絡があったという。

 同店はグループ11番目、中四国地方2番目の店舗としてオープン。山陽新幹線新大阪―岡山間が開通した翌年だった。同店は「当時を知らない社員が多く、50年の歴史で記録に残していない出来事もある。ささいな情報でもいいので、より良い百貨店づくりに協力してもらえたら」としている。

 企画ではこのほか「私と岡山タカシマヤ」をテーマに思い出を広く募集中。既に「店と同じ73年生まれで、かつて屋上にあった遊園施設が楽しかった」「大雪で(岡山に)連泊せざるを得ない時に、高島屋で食べたえびめしがとてもおいしかった」といった投稿が寄せられている。オープン初日の記念式典の参加者や、テープカットに加わった子ども2人も探している。

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