10日(金)は南岸低気圧で荒天 東京など関東の平野部で雪の可能性 積雪の恐れも

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10日(金)は西日本から東日本の南岸沿いを低気圧が進む予想です。九州から東海は太平洋側沿岸部を中心に降水量が多くなりそうです。関東甲信は朝から東京など関東の平野部でも雪が降る可能性があります。内陸部を中心に積雪となる恐れも。

太平洋側沿岸部を中心に降水量が多くなる恐れ

9日(木)に東シナ海で低気圧が発生するでしょう。この低気圧が10日(金)から11日(土)にかけて、発達しながら本州の南岸沿いを進む予想です。

9日(木)午後に九州で雨が降りだし、10日(金)は中国や四国、近畿、東海にも広く雨雲がかかるでしょう。太平洋側沿岸部で降り方が強まり、降水量の多くなる恐れがあります。山沿いでは所々で雪が降りますので、路面状況の変化に注意が必要です。

関東の平野部でも積雪の恐れ

関東甲信ではシアライン(風と風がぶつかる所)の影響で、低気圧が近づく前の10日(金)の朝から雪が降るでしょう。降りだす時間帯は気温が低く、湿度もそれほど高くないため、東京都心でも雪となる可能性があります。内陸部は広く雪で積雪となり、降水量が多いため、大雪となる恐れもあります。交通機関に影響のでる可能性があり、交通情報にも注意が必要です。低気圧が近づく、10日(金)午後は次第に暖かく湿った空気が入るため、沿岸部を中心に雨になるエリアが広がるでしょう。積雪となった所に雨が降り、路面状況が悪化することも考えられます。車の運転は十分な注意が必要です。沿岸部を中心に風も強まり、荒れた天気となるでしょう。

東北も10日(金)の昼頃から11日(土)の朝にかけて雪が降り、太平洋側でも積雪となる予想です。

なお、この予想は6日午後の資料をもとにしています。南岸低気圧による関東の雪予想は、気温や湿度、低気圧のコースや発達具合など少し変わるだけで、雪のエリアが大きく変わる可能性があります。最新の気象情報にご注意下さい。

南岸低気圧による関東甲信の大雪 2014年2月は記録的な積雪に

時に関東甲信に大雪をもたらす南岸低気圧。この南岸低気圧の影響で、大きな影響がでたのが2014年2月です。2週続けて、南岸低気圧が通過し、関東甲信では記録的な大雪となりました。

①2月7日~9日にかけての雪では、東京都心で27センチ、千葉市で観測史上1位となる33センチの積雪を観測しました。

②2月14日~16日にかけては、内陸部を中心に前週を上回る大雪となり、山梨県甲府市では過去最多の倍以上となる114センチの積雪が観測されました。東京都心でも再び27センチの積雪となりました。

この時は、日本列島が強い寒気に覆われていたことに加え、本州の南海上を低気圧が急速に発達しながら通過してまとまった降水となったことが、大雪の主な原因となりました。道路や鉄道の通行止めで複数の地域が長期にわたって孤立状態に陥ったり、亡くなられた人もいたりと、各地で大きな被害が発生しました。

2月は関東甲信では一年で最も雪が降りやすい時期です。目先、10日(金)~11日(土)の南岸低気圧の動向に注意が必要です。

南岸低気圧の進路 関東の天気はどう変わる?

関東の天気は、南側の沿岸部を進む「南岸低気圧」の進路次第で、大きく変わります。パターンは3つ、挙げられます。

①南岸低気圧が八丈島の北を進む場合、関東には低気圧の降水域がかかり、暖かい空気も流れ込みます。そのため降るものが雪ではなく、雨になりやすいのです。
②南岸低気圧が八丈島の少し南を進む場合、関東には降水域がかかる一方、北から冷たい空気を引き込みます。そのため雪が降りやすく、時には大雪になるのです。
③南岸低気圧が八丈島の南を進む場合、降水域そのものが、関東の陸地まで届かず、雪も雨も降らないことが多くなります。ただ、冷たい空気が南下するため、関東では、雲が広がりやすくなるのです。

南岸低気圧の進路と八丈島の位置関係は、関東の雪を予報する目安の一つではありますが、決め手はこれだけではありません。関東で大雪になるかどうかは、低気圧の発達度合い、進む速度、気温の低下、湿った空気の流れ込みなどで変わります。①のように雨でも、降り方が強まると、周囲の空気が冷やされて雪に変わることもあります。関東では、普段、雪にあまり慣れていないため、最新の天気予報などをこまめに確認し、雪が予想される場合は、早めの対策を心がけてください。

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