周囲から東大合格を有望視されていた学生、Fラン大を選んだ理由にSNSが賞賛「理想的な大学選び」

渡辺 陽 渡辺 陽

年が明ければ本格的に受験シーズンに突入します。難関大学を目指し早くから準備している受験生もいるでしょう。しかし、本当にそこにやりたいことはあるのか、と問われると話は違ってくるかもしれません。大学選びに、一石を投じる投稿が話題になりました。

らっとさん(@ratracer1985)は、「高校までは学年トップ10の成績で、周りからは『東大行くだろうね』と言われた。でも私が選んだ進路はFラン大学だった。この大学でしかできないことがあったから。親には猛反対され『その大学だったら学費は払えない』と言われた。そこから必死の勉強で『学費免除』を勝ち取ったのは本気の証明」とツイートしました。

この投稿を見た人からは、

「名のある大学に行くのが目標でなく、目的があるからその大学に入る…振れない人は強い」
「中3と中1の息子がいる母です。理想的な大学選びでかっこいいです。息子らがあと数年で学びたいことを具体的に見つけられればいいのですが、なかなか難しいかな」
「少しでもいい大学へ…そういう人は多いですよね。だってどうしても就活の時に大学フィルターと言うのが存在するから。ですが、方向が決まってない人は学校名で決めたらいいし、目的がある人は、やりたいことから学校探せばいいと思います」

など、初志貫徹した投稿者さんを讃えるリプライが多数寄せられました。

らっとさんに話を聞きました。

ーー高校までは進学校を目指していたのでしょうか。

「進学校は特に目指してません。もともとバスケが大好きでバスケのことしか頭になかったです。目の前にある楽しいことを楽しめる環境を重視していました」

ーー高校入学後は、何を学びたいと思われたのですか。

「高校入ってからは『スポーツ医学』『トレーナーやストレングスコーチ』のようなキーワードで、スポーツに裏方で携わりたいという気持ちが芽生えつつも、その後『適性的には理系の方が向いているし楽しくなってきたので、理系を目指そう』と思うようになりました。ただ、職業としては特に決めていたわけではありません」

ーーその大学の〇〇研究室で学びたいという目標までお持ちでしたか。

「私自身、高校の時にそういった観点を持って進学すべきと思ってたわけではありません。むしろその時期にそういった情報があれば良かったな、と思ってのでこのツイートを打ったということです」

ーーでも、東大では”それ”を学べなかった。

「目的意識があって東大に行くのであれば多いに推奨します。明らかに『頭のいい方々』が集まってきているので、機会提供の場としては最高だと思います。私も東大でしか学べないものがあるのであれば、東大を目指したと思います。ただ、当時東大にそれがあるわけではなかったのです」

ーー東大に行ってから考えるという方法もありますね。

「ツイートでも書いた通り、競争の結果として東大に入ってくる方々は優秀な人が多いとは思いますので、切磋琢磨の環境としては良いものだと思いますし、学生の人間関係や教授の教えに感化されて何か人生のきっかけを掴むことは大いにあると思います。ただ、それが万能かどうかは分かりませんし、なんでもそつなくこなせる人って逆に東大とか行かないんじゃないんでしょうか」

ーー大学進学を考えている人にアドバイスを。

「昔より情報取得が楽にできる分、大学選びも多彩になっていいと思います。調べればいくらでも出てくる時代なので、日本だけに目を向けず世界にも目を向けるべきですし、大学ランクや偏差値におどらされてほしくないな、というのが正直なところです」

ーー学費免除を勝ち取った時、ご両親の反応は?

「反対とは言いながらも、決まった道に対して最終的には応援してくれましたし、学費免除の話を聞いておったまげていました。孝行息子だとは今でも言われますね」

国内だけでなく、世界にも目を向け、やりたいことに向けて邁進する。さもなければ、最高学府で活躍の場や人脈を広げる。いずれもたやすいことではありませんが、らっとさんが言うように、情報が手に入りやすい時代だからこそ、その気になれば、門戸は開かれているのでしょう。

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