依頼主の友人ブチ切れ! 作った結婚式の招待状が独創的すぎる…ネット上でも賛否両論の声

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

「友人に結婚式の招待状制作を依頼され、どんな方向性が良いかとデザインサンプルを見せたら『あんたに頼もうとした私が馬鹿だった』と酷評され、依頼自体が消えてなくなりました…」

自称「週休4日の売れないフリーランスデザイナー」として活動するアメリカ・アマゾンさん(@America_Amazon)が、友人から結婚式の招待状制作を依頼された時の話を、実際のデザインサンプルの画像を添えてTwitterに投稿しました。

その独創的すぎるデザインに、驚きの声が上がっています。

通常、結婚式の招待状といえば、結婚するご両人や式の会場などの情報のほかに、「出席・欠席」という項目があり、どちらかに丸をつけて返送するという、どちらかというとシンプルな体裁のものを思い浮かべると思います。

そんななか、アメリカ・アマゾンさんが提案したデザインがこちら。

瞑想する女性と光に輝く地球を背景に、「あなたは祝儀(オーバーソウル)を持ち、ここに存在するのです」、「多次元宇宙から贈るあたしの魂の結婚式(アファメーション)」という意味深な文章――。はい、すでにツッコミどころ多すぎです(笑)。結婚式の招待状とは到底思えません。何かの怪しげな集会ですか?と言いたくなってしまうようなレイアウト。

この「オーバーソウル」のデザインの他に、アメリカ・アマゾンさんは「年収920万」「不参加のバカモン」「蛾が蝶になる」と、パターンを変えて合計4種のデザインを提案。その結果、友人からブチ切れられてしまったそうです。

友人が怒るのもごもっとも…

それにしても、なぜこのようなものを作ったのでしょう?デザインのコンセプトをアメリカ・アマゾンさんに直接聞いてみたところ、次のような回答が。

【オーバーソウル】
「依頼主がスピリチュアルな世界を好む人という事もあり、祝儀必須の旨をオーバーソウルというオブラートな表現に変え、神秘的な空気感を表現しました」

【年収920万】
「結婚式に参加すれば高年収の旦那をオトしたテクニックを学べるというお得感を全面に打ち出しました。旦那の年収は、飲み会の際に彼女がよく自慢していたので覚えていました」

 【不参加のバカモン】
「『求ム!祝儀』などストレートな表現が目立ちますが、がめつい依頼主に代わって博士のキャラクターに本音を言わせるなど、工夫を凝らしました」

【蛾が蝶になる】
「結婚という、人生が新たなステージに進むイメージを、蛾と蝶の差異で表現しました。『あんたまだ独身なの?』という依頼主の余裕を見せつけたデザインです」

まったく異なる複数のデザインを作り上げるところには、アメリカ・アマゾンさんの卓越した発想力を感じさせます。しかしながら、依頼主であるご友人が怒るのも、もっともな話です…。

そもそも、結婚とはその人の人生においての幸せの絶頂、新たな人生の門出ともいえる出来事です。そんな大事なイベントの招待状の制作を依頼したのに、相手から渡されたのが、「がめつい」だの「旦那の年収自慢」だの性格を揶揄されているような内容だったり、大げさに強調するデザインのものであったりした日には、気持ちを踏みにじられたと感じてもおかしくはありません。

まったくの悪ふざけ。せっかくの才能も、もったいないとさえ感じてしまいます。

これだけ失礼極まりないことをしてしまったアメリカ・アマゾンさん。そのご友人とは一体どうなったのでしょうか?聞いてみました。

――デザインを見せた時のご友人の反応は?

アメリカ・アマゾンさん:上で紹介したデザインのコンセプトを説明したところ、依頼主にその場でデザインを八つ裂きにされ、「今すぐアンタより優秀で誠実なデザイナーを紹介しろ!!」と怒鳴られ、知り合いのデザイナーを紹介しました。

――それは、そうなるでしょうね…。その後、ご友人とは?

アメリカ・アマゾンさん:なぜか連絡が取れなくなりました。現在は「果たして自分は結婚式に呼んでもらえるのだろうか?」と、毎日招待状が届く事を祈りながら郵便物をチェックする日々です…。

残念なことに、アメリカ・アマゾンさんは自分の行いによって、大切な友人を一人失ってしまったようですね。これに懲りて、今後は人を怒らせるのではなく、喜ばせる方向でご自身の才能を活かしてみては…。

今回、このデザインを紹介したアメリカ・アマゾンさんのツイートには、多くの反響が寄せられました。

「実際に友人からこれが届いたら欠席すると思う」
「(こんな招待状が届いたとしたら)怪しすぎるから結婚式の招待状と思わず捨てる」

といった辛辣な意見がある一方で、

「個人的には最高」
「天才です!」
「アメリカ・アマゾンさんみたいな友達ほしかった」

など、創作力の高さやユーモアを絶賛する人、依頼してみたいという声もあり、リプ欄には賛否両論飛び交っています。 

ボツ作品は今回ばかりではなく…

場違いなデザインを提案し、友人を怒らせてしまったアメリカ・アマゾンさん。しかし、ボツを食らったのは今回ばかりではないようで――。自身のTwitterやYouTubeでは、他にボツになったデザインのほか、さまざまな作品を紹介されています。

――独特な作品を多く制作されていますが、制作時にポイントとされていることはありますか?

アメリカ・アマゾンさん:強いていうなら、祈り…ですかね?イエス、ブッダ、その他“神”と呼ばれるものには何でもすがり、「ボツになりませんように」と願を懸けて懸けて懸けまくります。それでこれだけボツをくらうのですから、“神は死んだ”と私は確信しています。

――そんななか、もちろん採用されたデザインもあるんですよね?

アメリカ・アマゾンさん:「ボツではなく、採用されたデザインを教えてください」って、あなた瀕死の相手を前に笑顔で拳銃ブッ放すタイプですよね?いや、もちろん採用されたデザインだってありますよ!?あるあるある、ある。でも、あの、そのぉ〜……守秘義務的な?そう!守秘義務があるので採用されたデザインをお見せするのは難しいのです。一例として、YouTubeに採用例を紹介しておりますので勘弁してください。じゃないと、私の心が……。

  ◇  ◇

高いデザイン力と独特すぎるセンスを持ち合わせながら、作品づくりをおこなっているアメリカ・アマゾンさん。インタビューでも、ユニークなキャラクターを存分に見せつけてくれました。

そんなアメリカ・アマゾンさん、「デザイン業だけでは食えないのでライター業もやっています」とのこと。現在、KADOKAWAより電子書籍『無職日記』が販売中です。

「働く気力を失くした全ての人へエールをお送りできれば幸いです。え?その本は6年も前に発売したものじゃないかって?ご安心ください。6年経っても、私の精神性は1ミリも成長しておりません」(アメリカ・アマゾンさん)

子供のような心を忘れず、採用されるされない関係なく思いつくままに制作する。ある意味、それがアメリカ・アマゾンさんの才能の秘訣なのかもしれません。

■アメリカ・アマゾンさんのTwitterはこちら
 →https://twitter.com/America_Amazon

■アメリカ・アマゾンさんのYouTube Channelはこちら
 →https://www.youtube.com/channel/UCv2Xpg-lzZ8xmuhOc7t1cQg

■電子書籍『無職日記』はこちら
 →https://amazon.co.jp/ebook/dp/B01IURT690

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