歯科医芸人は見た!アメリカの1ドルショップはもはや名ばかり 値上げして、日本円だと200円

山本 智行 山本 智行

 アメリカにもいわゆる日本の「100均」のようなお店があるのをご存じでしたか。現在、ニューヨーク州立大学バッファロー校で講義をしている歯科医で芸人の”パンヂー陳”こと陳明裕さんが1ドルショップなど激安店をレポートしてくれました。(聞き手・山本 智行)

陳明裕(以下陳):えらい事です!

--どないしはったんですか?

陳:いやね。いつものように山本さんのお土産を買おうと、こっちの1ドルショップ「ダラーストア」に行ったら1ドルのものが一つもないんです。値上がりしていて最低でも1ドル25セントからなんです。

--なんと。そっちにも「100均」があったんですね。知らなかった。しかし、日本の100均だって税込み110円表示だから大して変わらんでしょう!?っていうか、私のお土産、もうちょっと、ええもんお願いしますよ。悪趣味なのは勘弁してくださいね。

陳:商品は豊富で結構、おもしろいもの、売ってますよ。ただ、日本の100均は税込み表示ですが、こっちは1ドル25セントとは別に税金がかかるんですよ。今のレートで日本円に換算すると200円近いんですから!1ドルショップの名前にごまかされて、100円のつもりで買ってしまったら大変な事になりますよ!

--大げさな。

陳:ほんと、1ドルショップとは、名ばかりなんですから。そこで、近くにある「Family Doller」という日本で言えば「ダイソー」や「キャンドゥ」のような大手チェーンに行ったんです。しかし、ここも1ドル25セントの商品は少数派になっていて、もはや、1ドル台で収めようという気持ちのかけらも、見られませんでした。

--インフレの影響なんでしょうね。だって、バッファローでは朝マックが1200円なんでしょ。

陳:困ったもんです。この店でも、3ドル、5ドルは当たり前で22ドルや25ドルなど、20ドルを超える超高額な商品も平気で売られていて、キリのいい数字で売ることすら放棄しているので、もはや普通のスーパーに成り下がっていました。

--そこは、成り上がってると言うべきかも知れませんが!? まあ、コロナや戦争で、世界中、何でも値上がりしている昨今ですからね。

陳:僕もそう思って、100均よりちょっと高い目の、日本で言えば「スリーコインズ」や「ミカヅキモモコ」みたいな感じの「Five Below」という店ものぞいてみました。ここは名前通りに何でも5ドル以下で売るお店だったんです。しかし、以前は、そこそこ置いていた1ドルや3ドルの商品は、ほぼ見かけなくなっていて「店名からBelow(~以下という意味)を外せ!」と訴える人が出てきてもおかしくない状況でした。

--いくら訴訟大国アメリカでも、そんなんで訴え起こす人はおらんでしょう。

陳:いえいえ、分からないですよ。こないだ紹介した大学の前にある“いつもぬるいラーメン”を出すラーメン店の事をこっちの人に話すと「熱々のラーメンを出して火傷でもさせたら訴えられるからだろう」と真顔で答えてましたから。

--その話、なんか聞いたことありますよ。熱いコーヒーを提供したらお客さんがこぼして、火傷して訴えたとか。それが、ぬるい商品を出すきっかけになっているとか。それなら、いっそ冷麺専門店にした方がマシですね。ところで、陳さん。結局、私には何を買ってくれたんですか?

陳:すいません。山本さんのお土産は、予算オーバーで買えませんでした。

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