第7波ピーク後、一気に収束という希望的臆測 集団免疫確立で「ただのカゼ」に変わる日も近い?

ドクター備忘録

松本 浩彦 松本 浩彦

先月初めのコラムで、お盆までに第7波が来ると申しましたら、時すでに遅く、もう第7波に入っていました。オミクロン「BA.5」の感染力はすさまじく、過去最悪の流行となっています。そこまでは誰でも予測できたことで、別に私の手柄でもなんでもないことですが、海外の例を見ていますと、私は今回の第7波はピークを迎えたら、あとは一気に収束するのではないかと考えています。

そしてそれと同時に、新型コロナそのものも、終息に向かっていくのではないかと期待しています。第7波における「BA.5」の感染力は「BA.2」の数倍ですが、実際の致死率は同等以下で、感染者数からみた重症者数も非常に少なくなっています。

これがワクチンによる効果なのか、感染力が増すことでウイルスの毒性が下がっているのか、はっきりしたエビデンスはありません。調べようがないのです。ただ、今回の第7波で、全人類に集団免疫が確立されるとすれば、2年以上続いた新型コロナ禍もいよいよ終息に向かう、という希望的臆測は専門家の間でもチラホラと囁かれはじめています。

ただ、「BA.275」という「BA.2」の変異型が、これまたすごい勢いで感染を広げようとしています。スパイク蛋白の遺伝子変異が非常に多彩で、オミクロンというより別のウイルスということで「ケンタウロス」と呼ばれています。

ケンタウロス型が今後どう伝播し、どのくらいの毒性を持つかまだ不明ですが、もともとがステルス株と言われた「BA.2」から派生したもので、まだ「BA.5」の方が優勢です。だとすれば、新型コロナが「ただのカゼ」に変わる日も近い、という期待が当たって欲しいものです。

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