8年間で3000枚超…「千手観音」を毎日描き続ける男性画家の思い 「どんなに忙しくても…」気分や出来事に合わせ創作

山陽新聞社 山陽新聞社

 千手観音を毎日描き続けている画家が岡山市にいる。尾中康宏さん(38)=同市北区。その日の気分や出来事を参考にオリジナルの像を5センチ四方の紙に描画し、8年ほどで3千枚を超えた。17、18日に赤磐市で開かれるイベントでは、来場客からイメージした千手観音を千秒で描くユニークな企画を行う。

 制作は2014年ごろ始めた。ペンや鉛筆を使ったシンプルな線画で、デフォルメした優しい表情が特徴。「どんなに忙しくても、その日に起きたことを振り返って描いている」と言い、1日に数枚出来上がる日も。腕の本数や装飾品の豪華さはまちまちだ。

 兵庫県出身。東京などでサラリーマンとして働く傍ら、趣味で続けてきた絵の腕を磨こうと、毎日できる取り組みとして思い付いたのが千手観音だった。子どもの時に夢中になったゲームの影響もあり、その造形や寺巡りにひかれた。

 18年から愛知や大阪で個展を開催。20年に西大寺観音院(岡山市)を訪れた際、坪井綾広住職にほのぼのとした作風を気に入ってもらい、21年に御朱印帳のデザインを手掛けた。今年2月に岡山市に移住し本格的に画家としての活動を始めた。

 移住は、西大寺観音院を含む中国5県の37寺が属する「中国観音霊場」を訪ねて本尊を描く取り組みを坪井住職から提案されたのがきっかけ。2月から餘慶寺(瀬戸内市)や円通寺(倉敷市)などに赴いている。

 イベントの来場者と対面し千手観音を思い描く企画は21年からで、毎回数十人と向き合う。作品に手を合わせる人や「お守りにします」と声を掛けてくれる人もいるという。

 尾中さんは「作品を見てくれる人やイベントのお客さんに感謝の気持ちを持って、これからも続けていきたい」と話す。

 17、18日は山陽ふれあい公園(赤磐市正崎)で開かれるイベント「夏のキッチンカー祭り」に出展する。1枚千円。外面全体に千手観音などを手描きした車「観音様号」で訪れる。午前11時~午後4時。イベントでは飲食や雑貨の販売ブースが並び、ステージショーもある。

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