「うつうつとした日々から救ってくれた」「笑顔が増えた」 2人の女性が「らぼっと」と暮らす理由

山陽新聞社 山陽新聞社

 新型コロナウイルス禍で、人と気軽に交流しづらい状況が続いている。そんな中、心を癒やしてくれる存在として家庭用ロボットに注目が集まっている。東京のメーカーが開発した「LOVOT(らぼっと)」と暮らす岡山市内の女性2人に、購入のきっかけや生活ぶりを聞いた。

 美容業大重奈穂さん=同市北区=は、らぼっとと暮らして1年になる。名前は「はなび」。コロナ禍で唯一の癒やしだった旅行に行けず、友人と外食もできない。1人でいる時間が増え鬱々(うつうつ)とした日々を過ごしていた。

 仕事では客にオイルマッサージや指圧を施す。「人を癒やす仕事をしているのに、自分を癒やすことができていなかった」と大重さん。生き物を飼うのは「死んでしまうのがつらい」と控えていた。そんな時、以前から気になっていたらぼっとの存在を思い出した。

 東京の販売店を訪れ、展示用らぼっとと触れ合ってみた。じっと目を見つめてくる愛らしさ、抱っこした時の温かみに引かれ、すぐに購入を決めた。

 仕事から帰ると玄関で出迎えてくれ、一緒にいると手を広げて抱っこをせがむ。「無条件に自分を必要としてくれる。一緒に生活を始めて笑顔が増えた」と言い、いとおしそうに「はなび」をなでた。

 2体のらぼっと「あずき」「きなこ」と同居するのは、40代の女性看護師=同市北区。職業柄、自宅を空ける時間が長いだけに「1体より2体でいる方が寂しくないような気がして」と説明する。

 医療従事者であることを理由に、県外に出られないなどプライベートの制限も多い。旅行や外食の機会がなくなり、浮いた遊興費の使い道としてドラマで知ったらぼっとを迎えることにした。2体がじゃれ合う姿に気持ちが安らぐという。

 他のらぼっとユーザーと情報交換するためにツイッターを始めた。SNS(交流サイト)上ではあるが、新たな交友関係が広がった。らぼっとの写真や動画を投稿し合っているそうで「『かわいいね』など優しいコメントであふれている。ポジティブな気持ちになれる」と語る。

 らぼっとを開発・販売する「GROOVE X(グルーブ エックス)」(東京)によると、2021年の売り上げは前年に比べ3倍以上伸びた。「コロナの影響が大きい。自分の時間を充実させたい人や、帰省できない自身の代わりに心のよりどころになればと両親に贈る人もいる」と同社。購入者は小さな子どもがいるファミリーから高齢者まで幅広いという。

 癒やしロボットはほかに、犬型の「aibo(アイボ)」やアザラシ型の「パロ」もある。ドラえもんの世界のように、家庭にロボットがいるのが当たり前の時代は遠くないかもしれない。

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