10代の生理の悩み…ママの自己流アドバイスで大丈夫? 昔とは違う、新たな選択肢も

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女の子が11~13歳になったら始まる生理。慣れない痛みやつらさを我慢して抱え込んでいる子も少なくない。周囲の大人から「生理痛ぐらい我慢しなさい」と受診や服薬を止められるケースもあるといい、専門家は「保護者の自己流のアドバイスが危険な場合もある。まずは大人が正しい知識を持ってほしい」と呼び掛けている。

困った助言も…

「生理痛がひどい」「周期が不規則」「高校生になっても初潮が来ない」ー。富山県女性健康相談センター・不妊専門相談センター(富山市)には、小中高校生本人やその母親から生理に関する相談が多く寄せられている。センターでは助産師らが困っていることなどを細かく聞き取り、必要に応じて婦人科の受診を勧めているという。

しかし、中には困ったケースも…。

「親から鎮痛剤は飲むなと言われた」「親に『産婦人科やレディースクリニックは妊娠した人が通うところで、若い子が行くところではない』と受診を止められた」。周囲の大人からそんなふうに言われ、困り果てて、連絡してくる子もいるという。痛みがコントロールできず、学校生活や部活動に支障が出ている子もいる。

一番の相談相手はママ

生理に関する相談相手として、最も重要な役割を担っているのは母親だ。

日本財団が2月にまとめた「18歳の意識調査-女性の生理-」によると、全国の17~19歳の女性500人に「生理に関する知識の情報源」1位~3位を尋ねたところ、1位~3位のいずれかに「母親」を選んだ人の割合が全体の71.6%を占めた。次いで「学校の授業・課外授業」(53.8%)、「インターネット検索」(34.4%)と続く。年齢が低い小中学生ではさらに母親を頼る傾向が強まると考えられる。 ​

生理は他人と比べにくく、大人の女性でも自分の症状が正常範囲なのか、病院に行くべき状態なのか判断が難しいもの。ましてや生理が始まったばかりの10代には身近な大人の適切な助言が欠かせない。

症状の背景に病気が隠れていることもある。親子とはいえ「自分がこうして乗り切ってきたから」「自分は大丈夫だったから」という自己流の対処法では解決しないケースも想定される。

離乳食の進め方や予防接種など子育ての常識が、おばあちゃんの時代とは異なるように、生理への対処法には新たな選択肢も生まれている。センターは10代向けの生理の悩み相談会を企画するとともに「まずはママ自身が納得して通える婦人科のかかりつけ医を持ち、生理についての正しい知識を得てほしい」と呼び掛けている。子どものため、自分自身のため、大人こそ今一度、生理を学びなおす機会を持ちたい。

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