51歳で引退の元華吹  鉄人力士・第二の人生はタクシー運転手 「ちゃんこ長」の経験生かし、地域イベントでの料理も計画

あの人~ネクストステージ

山陽新聞社 山陽新聞社

 昭和、平成、令和の3元号をまたいだ唯一の大相撲力士・元華吹(はなかぜ)の山口大作さん(51)が広島県福山市のタクシー会社に就職した。所属した立浪部屋(東京)の後援会員の紹介で新たな活躍の舞台を得た。「お客さんを笑顔にできる存在になりたい」と第2の人生に胸を高鳴らせている。

 山口さんは東京都出身。中学卒業後に入門し、1986年3月場所で初土俵。2022年1月場所で引退した。通算在位は200場所を越え、最高位は東三段目18枚目。元双羽黒関の横綱昇進や同部屋の移転、前頭明生関らの近年の活躍を見守ってきた。「長いようで短かった」と36年の相撲生活を振り返る。

 タクシー運転手に転身したのは、「温かく乗客らを迎え入れることで、今までもらった応援を返せる」と考えたから。けががあっても気持ちを切り替えて土俵に上がり続けた経験が、「いつでも笑顔で迎え入れるために役立つかな」と柔和に話す。

 就職先のアサヒタクシー(福山市新涯町)では現在、京都市の子会社で研修中。タクシー運転に必要な第2種運転免許の取得後には、福山市に戻り、景勝地・鞆の浦で同社の運営する小型電気自動車・グリーンスローモビリティで観光客らを案内することを目指す。

 部屋で「ちゃんこ長」を長年務めた経験を生かし、料理を地域のイベントなどで振る舞うことも計画。現役時代は支援者からの差し入れなどをもとに栄養バランスなどを配慮しメニューを考えたそうで、鍋のレパートリーは10種類以上あるという。

 山口さんは「力士だったからこそ役立つこともいっぱいある。まちの便利屋のようにいろんな場所で活躍できれば」と力を込めた。

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