ためこんだダンボール→ゴキブリ、チャタテムシさんこんにちは! 「輸入ダンボールはすぐ捨てろ、家腐るぞ」ツイートが話題

竹内 章 竹内 章

進学や就職などで引っ越して新生活を始めた皆さん、荷造りに使ったダンボールをクローゼットや納戸に押し込んだままにしていませんか?ゴキブリなどの害虫にとって、そこは最高の住環境です。リスクを呼び掛けた話題ツイートの投稿者や虫ケア用品大手のアース製薬(東京)に聞きました。

「海外から輸入・買い物したダンボールはなるべく早めに捨てるように!
当たり前ですけど海外からだとどんな虫の卵がいるかわかりませんし、ダンボールによってくる虫もいますし、海外は塩ビテープよく使いますがあれエサにするやつもいますし家腐るぞ、マジで」

貿易業を営む石武丈嗣(@_596_)さんのツイートが驚きとともに拡散。6万近いいいねとともに、リプ欄などで「海外から購入したパーツの段ボールを1年ぐらい?ずっと動かさずに置いてたんやけど、下に白蟻沸いてた。修繕費15万円ぐらい掛かった」「スーパーでレジ袋代わりにダンボールに詰めて帰ってたとき、家の中チャタテムシだらけになった。海外物のダンボールに限らずだよ」など被害報告が相次ぎました。ダンボール、怖い…。

発生防ぐ7か条

石武さんによると、最も警戒すべきは白アリで、次いでノミ・ダニ・シラミ。いったん大量発生してしまうと、処理に相当な金額と時間がかかるためで、ゴキブリは「まだマシな部類」とのことです。石武さんの会社では

1 ダンボールはできる限り地面に直置きしない
2 ゴキブリなどの発生のためにゴキブリ団子など事前にまいておく。定期的に交換する
3 国内ダンボールはなるべくすぐに、遅くとも1週間で業者に回収してもらう
4 輸入ダンボールは素手では触らず革手袋などを使う
5 輸入ダンボールはすぐに回収してもらう
6 ダンボールの保管は湿気がこもらない場所で
7 定期的な掃除

といった対策を徹底しています。「ひとつひとつは当たり前のことですがそれをきちんとやること。一番ダメなのが『定期的な掃除をせず、ダンボールを湿度が高いところでため込むこと』ですね」と話します。…すみません。肝に銘じます。

アース製薬に聞いた

海外からの買い物に限らず、家電の購入やネット通販で何かとダンボールが家に持ち込まれる機会が増える季節。アース製薬にも取材しました。

まずは敵の生態を知ることから。ゴキブリは暗くて暖かく、狭い場所を好み、テレビ、冷蔵庫などの電気製品の中にいることもあります。雑食性で壁紙や本の表紙、仲間の糞などあらゆるものを食べます。チャタテムシは薄暗く、蒸し暑く湿度の高い環境を、ダニ(ヒョウヒダニ)は温度20~30℃、湿度60~80%の高温多湿を好みます。担当者に聞きました。

ーなぜダンボールが害虫の温床になりやすいのでしょうか

「リモートワークや外出自粛などで、家で過ごす時間が増えました。外食から内食に変わり食品ゴミが増え、これらはゴキブリのエサとなります。生育に適した温度は25℃程度、湿度は50%前後ですが、冬でも快適な温湿度が保たれている影響もあります。ゴキブリは腹面と背面が何かにくっつくような狭い隙間を好みます。2枚のボール紙の間に波型のボール紙が挟まれた構造のダンボールは、幼虫にとっても居心地のよい隙間があり、卵を産みつけることもあります。保温性・保湿性が高く、他に餌がないときには食べることも考えられます。宅配の利用増加もあり、ダンボールの隙間に幼虫や卵が潜んだまま持ち込まれ、家の中で孵化・成長することは珍しくありません」

ー…他の害虫は

「ダンボールの上を淡褐色の小さな虫が動いているように見えたらチャタテムシです。ダンボールに生えるカビを食べています。肉眼ではなかなか確認できませんが、ダニが発生することもあります。湿ったダンボールが温床となります」

ー次の収集日に必ず捨てます!

「ダンボールを長い間放置せず、不要になったらすぐに処分することです。保管する場合は、濡れやすかったり湿ったりしない場所を。ダンボールが湿っている場合は、まず日の当たる場所で乾燥させてください。カビが発生しないように風通しの良い環境づくりも重要です」

◇ ◇

 石武さんは、中国や東南アジアで商品を企画して輸入販売するビジネスを展開中。破棄された革ジャンを活用したバッグなどを商品化しています。リメイクレザードラム式バッグはこちら→https://makuake.com/project/tomosui_drumbag2/

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