世界大学ランキング日本版 東大を抑えて…「東北大学」が3年連続で1位に

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英国の教育専門誌「タイムズ・ハイヤー・エデュケーション」(THE)は、日本の国公私立大学のうち273校の「教育力」を独自の基準で測って順位づけする「THE世界大学ランキング日本版2022」を公表しました。総合ランキングの1位には、3年連続で「東北大学」が選ばれたそうです。

世界大学ランキングで知られる「THE」は2017年から日本版を始め、今回が6回目となります。世界版が「研究力」を重視しているのに対し、日本版は「教育力」を測ろうとしているといいます。

世界大学ランキング日本版2022の順位付けの根拠となったランキング指標は2021年版から変更はなく、学生1人あたりの教員比率や教員の資金獲得数などの「教育リソース」、授業など教育活動について学生や高校教員にアンケートした「教育充実度」、企業人事などにアンケートした「教育成果」、外国人教員や外国人学生の比率などの「国際性」の4分野のそれぞれで複数の指標をもとに点数化しているそうです。

1位の「東北大」の総合点は85.6で、昨年(84.5)より上昇しました。教育リソースが6位、教育充実度が4位、教育成果が3位などバランスよく点数を獲得したそうです。2位の「東京大」(81.7)は昨年の3位から順位を上げました。教育リソースは1位でしたが、他3分野で東北大を下回りました。3位は「大阪大」と「東京工業大」(共に81.6)でした。大阪大は、国際性の点数が2020年の68.1から82.7に大幅に増えていたそうです。また、5位の「京都大」(80.7)は、2019年の1位から3年連続で順位を落としました。教育リソースの点数が2019年の84.4から今年は76.8まで低下したのが目立ったそうです。

20位以内に入った私立大学は、「慶應義塾大」(11位)、「国際基督教大」(12位)、「早稲田大」(13位)、「上智大」(20位)でした。慶應大と早稲田大は教育成果の順位がそれぞれ10位、9位。国際基督教大は教育充実度と国際性が2位と高かったそうです。

公立大では、「国際教養大」(17位)と「会津大」(18位)が20位以内に入りました。国際教養大は教育充実度が1位で、国際性が6位。会津大は昨年の24位から順位を上げたそうです。

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THEのPhil Baty氏は、「日本の大学にとって非常に困難なこの時期に、3年連続でランキングトップの座を維持した東北大学は称賛に価します。世界的なパンデミックによって社会に大きな混乱が生じたにもかかわらず、全般的にランキング上位層が概ね安定しているのも喜ばしいことです。この安定性は、日本の一流大学の回復力と不屈の精神の証です」と述べています。

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