こってりのない人生なんて…天下一品「超こってり」に挑んだ 超濃厚スープに麺が重い

京都新聞社 京都新聞社

 天下一品グループ(京都市北区)の全国各店で、名物スープ「こってり」をさらに濃厚にした「超こってり」ラーメンが販売されている。取材で試食させてもらうと、「こってりの頂点」を追求したという姿勢を体感した。

 箸で麺を持ち上げると、スープが絡まり、重い。

 超こってりは、天下一品が昨年迎えた創業50周年記念の取り組みだ。通常の「こってり」より鶏がらの量を増やし、煮込む時間を長くすることで同社史上最も濃いスープに仕上げた。麺は通常の長さだと絡みついて持ち上げにくいため、半分の長さに調整したという。「すするというより食べる」(広報担当者)という表現が、確かにしっくりくる。

 レンゲからゆっくりと落ちていく滴を見ながら、その濃さを実感する。ただ、単純に濃度が上がっているだけではない。「こってり」の深みがさらに増してはいるが、見た目ほど塩味は強くなく、仕上げに足された刻みタマネギの甘味も感じられる。自慢のスープの味わいを楽しんでもらうため、トッピングはネギのみとするこだわりぶりも納得だ。

 食べ終わるころには、スープは残り少なくなる。専用の器に目線を向けると「No kotteri,no life(『こってり』のない人生はない)」のメッセージが見えるようになる仕掛けも。「天一ファン」の胃袋と好奇心を満たす一杯になりそうだ。

 各店1日先着5食で、開店と同時に売り切れる店舗が相次ぐなど、全国で人気を呼んでいる。28日まで総本店(左京区)以外の店舗で提供。価格は1杯1200円前後で、店によって異なる。

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