陰干しの正しい方法やメリット・デメリットを徹底解説

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衣類の中には、直射日光に当てると品質が損なわれるものがあります。洗濯表示をチェックし、□マークの左上に斜め線が入っていたら「陰干し」をする必要がありますので、正しい方法で干すようにしましょう。
今回は、陰干しの正しい方法や、陰干しするメリット・デメリット、日陰が見当たらない場合の対処法について解説します。


陰干しの正しい方法

陰干しとは、直射日光の当たらない日陰で干す方法のことです。直射日光が当たらない場所なら、屋外でも室内でも「陰干し」になります。陰干しのやり方は簡単で、洗濯物を陽の当たらない場所に干すだけでOK。最初は日陰でも、太陽の位置が変わると日向になってしまうところもありますので、あらかじめ一日中陽の当たらない場所をチェックしておきましょう。
できれば生地を裏返しにした方が、より紫外線の影響を受けにくく、生地へのダメージを防ぐことができます。洗濯した後に裏返そうとすると、摩擦によって繊維が毛羽立ってしまうおそれがありますので、洗濯する前の段階であらかじめ裏返しておくのがおすすめです。
なお、陰干しするときの洗濯物の干し方は、大きく分けて4つあります。
■1. 吊り干し
ピンチなどで洗濯物をはさみ、吊るように干す方法です。洗濯表示では□の左上に斜線と、中央に縦線が入っています。
■2. ぬれ吊り干し
ぬれ干しとは、洗濯機で脱水したり、手で絞ったりせず、「すすぎ」が済んだらそのまま干す方法のことです。当然、下に水がしたたりますので、濡れてもかまわない場所で陰干しするか、あるいは最初に衣類をタオルで包み、軽く上から押さえて水分を取り除いてから干します。洗濯表示では、□の左上に斜線と、中央に縦線が二本入っています。
■3. 平干し
洗濯物を寝かせるようにして干す方法です。平干し専用のネットを使うか、角形ピンチなどの上に寝かせるように干します。洗濯表示では□の左上に斜線と、中央に横線が入っています。
■4. ぬれ平干し
洗濯物を脱水にかけず、濡れたまま平干しにする方法です。洗濯表示では□の左上に斜線と、中央に横線が二本入っています。


陰干しする2つのメリット

洗濯物を陰干しするメリットを2つご紹介します。
■1. 色あせない
洗濯物が紫外線にさらされると、化学反応によって素材に含まれる色素が分解され、色あせたり、変色したりする原因になります。陰干しすれば、紫外線の影響が減り、きれいな色をキープできます。
■2. 生地が傷みにくい
シルクやウール、リネン、コットンといった天然素材の衣類は紫外線の影響を受けやすく、長時間日干しすると生地が傷んでしまうおそれがあります。陰干しすれば、紫外線による品質の低下を防ぎ、お気に入りの服を長持ちさせることができます。


陰干しする2つのデメリット

洗濯物の陰干しには、メリットがある反面、以下のようなデメリットもあります。
■1. 洗濯物が乾きにくい
陰干しすると日差しがまったく当たらないため、洗濯物が乾きにくくなります。陰干しするときは、ただ陽が当たらない場所というだけでなく、なるべく風通しの良い場所を選ぶようにしましょう。
■2. 嫌なニオイがつきやすい
陽の当たらない場所はもともとじめじめしやすいですが、さらに濡れた洗濯物を陰干しすると、周囲の湿度がぐっと高くなります。多湿の環境下では雑菌が繁殖しやすく、長時間濡れた洗濯物を陰干しすると、嫌なニオイがつく原因となります。場合によってはカビが生えることもありますので、陰干しするときは除湿剤や扇風機、サーキュレーターなどを使った湿気対策も必要です。


日陰が見当たらない場合の対処法

陰干ししたいけれど、洗濯物を干せる場所はどこも陽が当たってしまう…という場合は、以下の方法で対処しましょう。
■浴室で干す
浴室は窓がないか、あるいは陽光を通しにくい磨りガラスになっていることが多いため、直射日光を避けて陰干しすることができます。ただ、通常の部屋に比べると空間が狭く、湿気がこもりやすいので、陰干ししている間は換気扇を回しておきましょう。浴室乾燥機があればベストですが、ない場合は扇風機やサーキュレーターを使うと効率よく乾かすことができます。
■不織布などで覆いをつくる
浴室に洗濯物を干すスペースがない場合は、洗濯物をハンガーや物干し竿にかけた後、その上から不織布などで覆いを作って対処しましょう。大きめのバスタオルでも代用可能ですが、不織布に比べると通気性が悪いので、あまりおすすめできません。部屋干しする場合は、UVカット率や遮光性の高いカーテンを引いた部屋で干すと、紫外線の影響を軽減することができます。


デリケートな衣類は正しい方法で陰干ししよう

鮮やかな色の衣類や、天然素材の衣類は、直射日光に当てると紫外線の影響で色あせや変質が起こる原因となります。紫外線の影響を受けやすいデリケートな衣類は、直射日光の当たらない場所で陰干しし、衣類へのダメージを防ぎましょう。日光が当たらない場所なら、屋外でも室内でもかまいませんので、その日の天気や気温に合わせて外で陰干しするか、室内で陰干しするかを決めましょう。
天気予報専門メディア「tenki.jp」では、洗濯物の乾きやすさを表示した「洗濯指数」を公開しています。外干しするか、部屋干しするか悩んだときはぜひ参考にしてください。

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