「18歳で大人」になる前に!ママさんFP伝授が伝授する「家庭でできる習熟度別のお金の教育」

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18歳から大人。そんな時代を歩んでいく子どもたちのために、今から家庭でお金の教育に取り組みませんか? ポイントは、子どもの年齢ではなく、本人の関心度や習熟度に合わせること。3人の子どものママでもあるファイナンシャルプランナー(FP)、山岡加代子さん(富山市)に、すぐに実践できる方法を聞きました。

生活の中で意識してお金の話を

来年4月の民法改正で成年年齢が18歳に引き下げられ、親の同意を得ずにクレジットカードをつくったり、ローンを組んだりすることができるようになります。小中学校では消費者教育が拡充されましたが、富山県金融広報委員会の金融広報アドバイザーを務める山岡さんは「意識して子どもがお金を支払う場面を設けたり、お金の話をしたりするなど、家庭での取り組みも大切」と呼び掛けます。

そこで、子どもの関心や経験のレベル別に、おすすめの方法を提案します。

レベル①店でお金を払った経験がない子ども向け

■おうちで駄菓子屋さんごっこ
子どもに店で支払いをさせたいと思うものの、時間が掛かって迷惑をかけるのではないかと思うと、なかなかできないという声をよく聞きます。そこで、自宅で駄菓子を準備し、子どもに売り買いを体験させます。

駄菓子は計算が複雑になるよう、5円単位の価格を設定します。店側のおつりも準備し、最後に会計が合うか確認します。駄菓子を買うお金は、その都度子どもに渡したり、お年玉を使わせたりします。

■値段当てクイズ
身の回りの物を「これ、いくらだと思う?」と親子で質問し合います。物の値段の高い、安いという感覚を養い、相場を知ることにつながります。

■お金の幅広い用途伝える
手元にお金があったとしたら、物を買うだけでなく、寄付、貯金、投資という方法があることを教えます。お金の幅広い用途や価値を学ぶことができます。

続いて、100円玉が1枚、50円玉が1枚と10円玉が5枚、10円玉が10枚、100円分が入ったプリペイドカードがあることを想定して考えてみます。「どれがほしい?」と、子どもに問いかけてみましょう。どれも同じ100円ですが、支払時の使いやすさ、財布に入れたときの重みなど、それぞれのメリット・デメリットを話し合います。

レベル②お小遣いをもらっていて、店頭で支払い経験がある子ども向け

■銀行で口座開設、ATMに入金も
親子で銀行に行き、子どもに自分名義の口座を作らせます。そして、ATMでお小遣いやお年玉を入金させましょう。自分の目で現金と通帳の数字が一致していることを確認することは、キャッシュレス化が進む中でとても大切なことです。

■店頭での支払い経験をどんどん増やす
夕食の買い物、家族旅行、誕生日会など、さまざまな機会を利用し、積極的に子どもに会計をさせます。親が後ろで見守ったり、レジがすいている時間帯に出掛けたりすれば、子どもも焦ることなく支払いができます。

レベル③安い・高いの判断ができる子ども向け

■フリーマーケットアプリ
メルカリなどで知られるフリーマーケットアプリは、相手の顔を見ずに売買ができます。このような売買は、今後さらに増えるとみられます。親が一緒にすることを条件に、注意点を伝えながら、フリーマーケットアプリを利用してみましょう。

■欲しい物をプレゼン
パソコンなどお小遣いだけではどうしても購入できない高価な物は、欲しい理由を親にプレゼンさせます。「消費」や「浪費」ではなく、自分への「投資」であることを、子ども自身が理解し、親に伝えられるようになることを目指します。

リアルなお金の体験、親がサポート

学びは、お金を使って終わりではありません。山岡さんは「お金を使うごとに『買って良かった』『いらなかったかな』と振り返ることで、心地よいお金の使い方が身につきます。ぜひサポートしてあげてください」とアドバイスします。

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