「酷すぎて胸が痛い」川に遺棄された子猫を保護 「橋から、ペットキャリーを逆さにして捨てていた」

渡辺 晴子 渡辺 晴子

大阪府高槻市の淀川新橋から男が川に猫を遺棄していことが分かりました。目撃した「chami」(@thxbyeTKS)さんは、寝屋川署に通報。さらにツイッターには撮影した遺棄現場の写真などを投稿して、情報を呼び掛けています。chamiさんによると、同署が、動物愛護法違反(遺棄)の疑いがあるとみて、現場近くにある防犯カメラを調べるなど捜査を進めているといいます。

chamiさんが猫の遺棄を目撃したのは、11月6日午後6時過ぎごろ。車道が渋滞のため低速走行していた車の中からでした。橋の真ん中辺りで、70、80代くらいの作業着姿の男がペットキャリーを逆さに振って猫を捨てていたとのこと。ただ、目視できたのは橋の欄干に落ちた1匹の猫だけでしたが、その場で警察に通報。いったん帰宅して車をガレージに置いたあと、キャリーを自転車に乗せて現場にすぐ戻り猫を保護したといいます。

「私が目視できたのは1匹で必死に欄干の外側にある幅10cmくらいのコンクリートにしがみついて落ちなかった子です。その後もキャリーを振っていたので、他にも数匹落とされたかもしれません。運転中のためすぐに助けにも行けず、とにかく警察に通報しました。一度帰宅して現場に戻ったところ、目撃した同じ場所に猫がいてくれて…よく見ると子猫でした。片側2車線の交通量の多い場所だったので車が途切れたタイミングを狙いながら、何とか子猫を保護することができました」

帰宅後、chamiさんの家には先住猫が4匹いたため、一時的に娘さんの部屋へ子猫を隔離しました。翌朝には子猫はご飯を平らげ排尿もあったので、健康状態は悪くないと判断。その日は日曜日だったことから翌日、動物病院に連れて行ったそうです。

子猫は永久歯が生えていて、獣医師からは「生後5、6カ月ほどの雌」と言われました。ケガや皮膚のただれなどはありませんでしたが、お腹に回虫がいたため「虫下し」の薬を飲ませたり、目の洗浄を受けたりしたとのこと。今は、抗生物質の投薬や点眼などを行っているといいます。

保護時、おびえる子猫…「遺棄は犯罪。早く男を逮捕してほしい」 

今回、猫を川へ遺棄するというショッキングな現場を目撃してしまったchamiさん。子猫を保護したときのことをこう振り返ります。

「堤防に捨てるでもなくわざわざ橋の真ん中まで来て、川めがけて落とすなんて…手放すなら他にも方法があったはず。酷すぎて胸が痛くて上着を着ることも忘れて泣きながら自転車を走らせ現場に向かいました。とにかくひとつの命を助けることができて良かったです。保護当時、子猫はおびえてすごい表情になってました。とても怖い思いをしたのでしょう。これから我が家でゆっくり心を開いてもらうつもりです」

さらに、遺棄をした男に対して怒りをあらわにしました。

「命を軽視し物扱いをするような人間は速やかに捕まえてもらいたいです。動物の遺棄は犯罪です。飼い主がペットを捨てた場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金刑が課せられます。そして、こういう人間が金輪際、動物の命に関わることが一切ないようにしてもらいたい。どんな理由があったとしても放棄、虐待、遺棄することは絶対にあってはならないということを、当たり前の共通意識として持てる世の中になってほしいです」

chamiさんによると、子猫については血液検査やワクチン接種、避妊手術などを終えた後、”里親”探しを考えているとのこと。ただ、見つからなければ家族として子猫を迎えるそうです。

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