保護猫を迎えたいと願っていた一家、スーパーの駐輪場で鳴いていた子猫を保護 「運命やな」

渡辺 陽 渡辺 陽

駐輪場で鳴いていた子猫

むーちゃん(オス・1歳半)は、2020年6月17日の夜8時頃、地元のスーパーの駐輪場で鳴いていた。大阪府に住む東郷さんの夫は、毎晩ランニングに行くのだが、たまたまむーちゃんの鳴き声を耳にした。周囲を見回しても親猫も兄弟もいないようなので、いったん家に帰りタオルを持って、自転車でスーパーに戻って保護したという。

東郷さん一家は、ペットショップで猫を買うのではなく、いい出会いがあれば飼いたいねと普段から話していて、保護猫カフェに行くこともあった。
「ペットショップの猫も可愛いのですが、何十万も出して買うということは初めから考えていませんでした。猫カフェから兄弟猫を引き取ろうと話を進めていたのですが、私に病気が見つかってその時はやめました。それから2年経った頃にむーちゃんに出会ったんです」

「運命やな」と思った

むーちゃんを見た時、東郷さんは「運命やな」と思った。風邪気味で、目ヤニがたくさんついていて、あまり可愛いとは思えなかったが、少しワクワクしたという。

猫を飼うために必要なものが何もなかったので、東郷さんはとりあえず夜間救急の動物病院へ電話をして、指示してもらった。近くのドン・キホーテに行って、子猫用のご飯とトイレの砂を買い、ご飯を与えるとむーちゃんはしっかり食べた。一晩ダンポールハウスで様子を見て、翌朝近くの動物病院へ連れて行ったという。

むーちゃんはシャム猫のような毛色をしていた。タイではシャム猫のことを「月のダイヤモンド」と言うので、長女の提案でシャムの「む」と月(ムーン)を掛け合わせて「むーちゃん」という名前にしたという。

家族みんなが幸せに

当時寮で生活をしていた息子にはむーちゃんを迎えたことを内緒にしていたので、お盆に帰省した時にはびっくりしたそうだ。

子どもたちは動物を飼うのが初めてだったので、最初はどうしたらいいのか分からず、戸惑いながら撫でていた。

「今は猫ってめっちゃかわいいなーってメロメロです。帰宅したらまず、むーちゃんは?と聞きますし、何かにつけてむーちゃんは?と言っています」

むーちゃんはよく喋るので賑やかで、家族の会話も増えた。子どもたちは年子のせいか、あまり姉弟のようではなかったが、面倒見の良いお姉ちゃん、お兄ちゃんになった。家族みんな丸く優しくなったように思うという。

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