朝から超豪華、ホタテ、エビ、イカ、あさりの浜焼き…これで朝食ランキング全国4位なのか

山本 智行 山本 智行

 出張や旅行先の楽しみのひとつが滞在したホテルでの「朝食」ではないだろうか。ご当地グルメがあれば満足度も上がろうというもの。今回、たまたま宿泊した「ホテルWBF函館 海神(わたつみ)の湯」がどストライクだった。朝食の”超激戦区”とはいえ、驚きの品ぞろえとおもてなし。聞けば、宿泊サイト「Relux」ランキングの2021年上半期「朝食が人気のホテル」で堂々4位だった。では、1位は?

 ネットで予約しようとした際には一瞬、ボクシングかプロレスのマイナー団体のようだな、と思った。しかし、JR函館駅から徒歩5分の好立地。「ホテルWBF函館 海神の湯」は天然温泉を全面に出しており「温泉がいい」という評判だけは耳に入っていた。

 実際、湯はいかにも函館といった感じのどろっとした赤湯で源泉掛け流し。鉄分を含み、少ししょっぱいところも函館ならでは。しかも、露天風呂は私が大好きな陶器のつぼ湯が2つあり、しばし独占してしまった。さらに高温のドライサウナ、塩が使い放題のミストサウナもあり、サウナ初心者でも、うまく”整う”はずだ。

 しかし、極上のひとときは温泉だけではなかった。翌朝、ぶらりと朝食会場へ。入り口で感染症対策をし、トレーを持ったところで驚いた。いきなり、ホタテ、エビ、イカ、あさりなどの浜焼きコーナー。選択制とあって悩み掛けたが、おかわり自由だというので安心した。

 その他の食材も新鮮でなおかつ豊富。どれもこれもできたて、つくりたてだ。1年前に背伸びして泊まった「函館センチュリーマリーナ」の朝食も驚くほどのラインナップだったが、こちら「ホテルWBF函館」はほぼビジネスホテルの価格帯。それでいて、この内容だ。函館の朝食は知る人ぞ知る”超激戦区”とはいえ、ほとんどノーマークで「腹ごしらえできればいいや」と思っていた程度だった私は思わず「函館、恐るべし」とうなってしまった。

 そこでレストラン会場の女性スタッフに「いいですね。驚きました」と軽い気持ちで聞くと「ありがとうございます。おかげさまで全国4位に選ばれました」と返ってきたからまたまたビックリ。なにやら旅行宿泊サイト「Relux」の「朝食が人気のホテル」で2021年上半期で堂々4位にランキングしているというのだ。なるほど、それも当然だろう。

 調べてみると、この「Relux」は単なる宿泊サイトではない。ホームページにはこう書かれていた。

 「Reluxがお届けしたいのは、宿の魅力はもちろん、日々の暮らしではは得られなかった発見や、人生の豊かさを見直すようなかけがえのない体験です。

 目に見えない部分にまで徹底された心づかい、何度訪れても新しさがある創造性、世界を見渡しても類を見ないような世界観、気づかれずに眠っていた文化や歴史など。日本全国の宿を自らの足で巡り続けるプロフェッショナルの目と言葉を通して、旅への好奇心が湧き立つストーリーをご提案します。

 宿を探すこと自体が旅するように楽しめる場所へ。Reluxは、宿泊予約以上の体験を発信する、トラベルスタイルブランドです」

 簡単に言えば、旅のプロが心から勧めたい宿のみを厳選している、ということだろう。運営するのは株式会社「Loco Partners」(東京都港区)で設立されて今年で10年になる。

 もちろん、全国4位を知ると気になるのが全国1位。そこでホームページをチェックするとこうなっていた。

1位→「THE KEY HIGHLAND NASU」(栃木県)

2位→「雲と風と」(静岡県)

3位→「清水小路 坂のホテル京都」(京都府)

4位→「ホテルWBF函館 海神の湯」(北海道)

5位→「三井ガーデンホテル金沢」(石川県)

 機会があれば、ベスト5にすべて泊まりたいところだが、そんなのは夢のまた夢。今回、朝食全国4位の宿に巡り会えただけでもラッキーというしかない。みなさん、もし「ホテルWBF函館 海神の湯」に泊まる機会があれば、絶対に朝食付きで。浜焼きのおかわりもいいが、個人的に一番気に入ったのは北海道工場焙煎の「三本珈琲」と濃厚な「函館牛乳」からなるカフェオーレ。60年近く生きてきて一番の味わいだった。

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