「スピードのみならず、着実・確実に、が肝要」 ワクチン配布数と接種数<後編>

「明けない夜はない」~前向きに正しくおそれましょう

豊田 真由子 豊田 真由子

主な都道府県への、国からの配送量と接種実績

主な都道府県の6月末(6月最終週の配送分まで。その次は7月第2週の配送なので、実質的には7月4日時点と考えて差し支えないと考えられます。)までに、各自治体に国から配送されているファイザー製ワクチンの量(一般接種、医療従事者接種)と接種実績を計算してみたところ、あくまでもデータ上ではありますが、やはり、在庫がかなりあるように見受けられます。

2回目接種用に取ってあるということももちろんあるわけですが、今後、国からの追加の配送もあること等も踏まえれば、「各都道府県内の一部の自治体から『ワクチンが足りない』という主張が出されるのは、実際どういう状況であるのか。」「どうしたら解決できるのか」をそれぞれ検討し、具体的に自治体内で調整をしていただく必要があると思います。

ワクチンには、使用期限(ファイザー製・モデルナ製ワクチンともに、製造日から6か月)があることも踏まえれば、今全国にある在庫が、未使用のまま期限を迎えるということのないように、在庫の移動を迅速・適切に行う必要性は高いと考えます。

なお、下記の自治体を選んだ理由は、感染者数が多かった、都道府県内の首長がワクチン不足について公的に発言をされた、などです。

各自治体への配送量は、これまでは基本的に、自治体の希望量+高齢者人口比を勘案して、決定されています。

〇東京(15歳以上人口:1236万8千人、うち65歳以上高齢者数:320万9千人)

配送量:8787870回分(7月4日時点。以下同じ) 総接種回数:3503604回(7月4日時点。以下同じ) 差:5284266回分

配送量については、下記のように計算。以下同じ。

一般接種 4+20+20+536+2064+1519+1031+1361=6555箱=7669350回分=3834675人分

医療従事者 49+49+19+19+172+172+172+172+132=956箱=1118520回分=559260人分

〇大阪(15歳以上人口:776万6千人、うち65歳以上高齢者数:243万4千人)

配送量:5995080回分 総接種回数:2228920回 差:3766160回分

〇兵庫(15歳以上人口:479万2千人、うち65歳以上高齢者数:159万1千人)

配送量:3842170回分 総接種回数:1709448回 差:2132722回分 

〇千葉(15歳以上人口:552万人、うち65歳以上高齢者数:174万3千人)

配送量:3969810回分 総接種回数:1741557回 差:2228253回分

〇山梨(15歳以上人口:71万6千人、うち65歳以上高齢者数:25万人)

配送量:597870回分 総接種回数:276918回 差:320952回分

〇北海道(15歳以上:468万5千人、うち65歳以上高齢者数:167万3千人)    

配送量:3491350回分 総接種回数:1345078回 差:2146272回分

〇沖縄(15歳以上人口:120万8千人、うち65歳以上高齢者数:32万2千人)

配送量:870480回分 総接種回数:346960回 差:523520回分

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