「自己採点20点」は父親譲りの生真面目さ?思春期ならではの照れ隠し? 声優初挑戦の八代目・市川染五郎

石井 隼人 石井 隼人

「父からは『良かったよ』と言われました。僕としては恥ずかしい半分、嬉しい半分。一応『はあ…』とは返事をしましたが」。父・松本幸四郎の誉め言葉に高校生らしい反応で照れるのは、“歌舞伎界のプリンス”こと八代目・市川染五郎(16)だ。

アニメーション映画『サイダーのように言葉が湧き上がる』(7月22日公開)で声優に初挑戦。自己採点を聞くと「100点満点中20点。どんなに一所懸命にやっても、後々考えると反省点ばかりなんです」とストイック。その生真面目さは父親譲りか。

人とのコミュニケーションが苦手な俳句少年チェリー(染五郎)と、コンプレックスを隠すマスク少女スマイル(杉咲花)。そんな二人の言葉と音楽を通した出会いと交流を、カラフルな筆致で綴るアニメーション。

「歌舞伎と普通のお芝居では、声の出し方から違います。歌舞伎はどちらかというと、歌に近いセリフ回し。舞台は公演ごとに修正したりして芝居を変えることができるけれど、映像は一度撮ったらそれが固定されてずっと残る。しかも声優は初挑戦。ついていくことができるのだろうか?という不安ばかりでした」とプレッシャーが大きかった。

慣れない声だけのパフォーマンス。「一番難しかったのは、息遣いのお芝居。鏡を見て髪の毛をいじる動作にも息遣いが必要なんです。今までほぼ歌舞伎の舞台しか経験がなかったので、声や息だけでキャラクターを表現するのは大変な作業でした」と苦戦を振り返る。

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