おばあちゃん猫になっても、ソファの特等席は譲らない!? 今も貫禄十分、21歳になったうにちゃん

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 今回ご紹介するのは、今年の4月で21歳になったうにちゃん(女の子)です。うにちゃんは、都内で野良猫として生まれたため、ごはんを十分に与えられず、きょうだいの中でも特に小さかったため、せっかくもらえたごはんも大きい子たちに取られてしまい、栄養状態の悪い子猫だったそうです。

 そんな状況の中、保護してくれたのが今の飼い主さんです。過酷な野良猫時代を過ごしたのだから、まずは名前だけでも豪華にしてあげようとつけてくれたお名前が、「うに」ちゃん。家族の一員になってからは、至れり尽くせりの幸せな毎日を送り、保護されてから数年後には、ご家族にお子さんが生まれ、うにちゃんはお姉さんになりました。

 今ではお子さんも中学生になり、うにちゃんはおばあちゃん猫になりました。お子さんがソファでゲームをしていると、必ずそばに行って、お子さんをだんだんと移動させて、うにちゃんがいい場所を占領。結局はうにちゃんが特等席に座っているそうで、年をとってもお姉さんとしての貫禄は健在です。

 この数年は、腎臓の治療のため定期的に休むことなく通院してくださっているおかげで、うにちゃんの体調は安定しており、体重も、小さいながらずっと2㎏をキープしています。うにちゃんは病院でもマイペースを貫いていて、いつもほとんど同じ格好でキャリーの中に入ってスタンバイ。お注射をする時も検査する時も、いつも同じ表情をして、うんともすんとも言わず、じっとしてくれます。

 そして、お灸の時間になると「あ、お灸ですね。ちょっと待ってください」と言わんばかりに、少し体勢を整えてから温まりとてもリラックスしているようです。毎回じっとして、毎回同じ表情のうにちゃんですが、その同じ表情の中にも、いろいろなメッセージが込められています。

 これからも、うにちゃんのペースで、安定の21歳を過ごしてもらい、来年4月のお誕生日にはみんなで22歳をお祝いできることを願っています。

◆小林由美子(こばやし・ゆみこ)獣医師。1990年開業の埼玉県ふじみ野市「こばやし動物病院」院長。米国で動物の東洋医学、自然療法を学ぶ。治療はもちろん予防やしつけなどにも造詣が深く、講演活動も行う。ペットと飼い主双方に寄り添う診療が信頼を得ている。

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