犬「こんにちは」猫「シャーッ!」お友達になりたいのに全力拒否される島暮らしの秋田犬が、セツナカワイイ

はやかわ かな はやかわ かな

「お話しませんか」というつぶやきと共にツイッターに投稿されたのは、フレンドリーに近づいたものの猫ちゃんに全力で威嚇されている秋田犬の姿。投稿したのは、島暮らしの秋田犬・羽後(うご)さん(@tobishima_ugo)です。

のどかな海辺の夕暮れ時、秋田犬の優しい眼差しと、犬からの友好を全身で拒否する猫さんの姿に、爆笑と同情のリプライが寄せられました。

猫「シャーーーー(怒)」
「優しい眼差しの先に、最高に怒ってるネコ」
「猫ちゃん怒ってらっしゃる(^_^;)」
「お手本のような威嚇のポーズですね」
「すてきな緊張関係!」
「あらら…仲良くなりたいね…」

海辺で猫さんから全力拒否をされているのは、山形県にある唯一の有人離島「飛島」に暮らす、1歳になったばかりの秋田犬の男の子、羽後(うご)くん。

うごくんは飛島に暮らすただ1頭の秋田犬です。「飛島」のPR活動として、あらゆるものを擬人化する「擬人化アイランド」というプロジェクトの一環として連載中の漫画『秋田犬学園』にも、「ウゴ校長」として登場している島の人気犬です。

今回投稿された写真は、日課のお散歩の際に起きた出来事だったそうです。気になる事の顛末と飛島の魅力について、「秋田犬の羽後(うご)くん」にたずねました。

 ◇ ◇

__シャーッと威嚇されたのは、うごくんのお知り合いの猫さん?

「知り合いではないわん。この猫さんは多分オスで、他の猫さんと喧嘩している姿をよく見るわん。あんまり他の猫さんとは絡まない子みたい。でも、他の猫さんは僕を見るとすぐに逃げちゃうんだけど、この子は気が強いから逃げなかったんだわん」

__猫さんとはこの後、お話できたのかな?

「この後、猫パンチをされて、結局お話はできなかったわん。ちなみに、猫パンチはうまくかわしたのでケガはしなかったわん。飼い主がこれ以上は危ないからと、引き離してくれたわん!」

__うごくんは猫さんが好きなんだね?

「猫さん以外に他の犬さんも好きだけど、飛島には僕の他に、同じ家で暮らすトイプードルが2匹しかいなくて、その子達はほとんど家にいるから遊ぶことができないわん。それに、高齢だから活発なうごとは遊べないらしいわん…。だから本土側に行った時は他の犬さんと会えるのが楽しみだわん!」

__犬のお友達が近くにいないのは寂しいね…。

「僕は人懐っこくて、秋田犬の中ではおとなしい方みたいだわん。他の人や動物に物怖じすることもなくて、他の犬から吠えられても黙って見てるわん。マイペースですぐ休みたがるところは飼い主に似ているわんね(笑)」

「人が好きだから、お散歩していて誰かと会うと、とりあえず匂いを嗅いで挨拶するわんよ。島の人たちみんなから可愛がられて嬉しいわん!島ならではというか、田舎ならではかもしれないけど、住んでる人みんな知り合いっていう安心感があるわん。島民はみんな僕のことを知ってるから、可愛がってくれるし、この間も山をお散歩していたら、通りかかったおじさんが畑で採れたばかりの苺をくれたわん」

__飛島はいいところなんだね〜。

「飛島は山形県唯一の有人離島で、周囲12km、人口約170人の小さい島だわん。本土側の酒田市の一部離島になっていて、定期船が片道39kmを75分で運航しているわんよ。飛島は自然がいっぱいで、僕は山でも海でも遊ぶのが大好きだわん!思いっきり林や磯を駆け回るのが最高に楽しいわんよ」

__逆に、大変なところは?

「やっぱり定期船が欠航した時だわん。荷物は全て定期船頼りだから。特に冬場は日本海が荒れて、1週間欠航することもザラにあるわん!今年の1月から2月にかけては連続16日欠航の新記録も樹立したわん。あと、動物病院が島にはないから、飼い主は僕の健康に気を遣っているみたいだわん。何かあってもすぐに対処できないから、それが心配だって言ってるわん!」

__じゃあ、食事にも気をつけないとね。

「飛島には小さい薬屋さんと酒屋さん、春夏だけ営業するカフェや、不定期営業のラーメン屋さんなどがあるぐらいで、スーパーやコンビニはもちろん、ガソリンスタンドや信号機すらないんだわん!だから定期便の欠航が続いた時に、いつものドッグフードのストックが切れると困るわん。そういう時は、飼い主が鶏胸肉と野菜で手作りしたごはんを用意してくれるわん!」

__でも、飛島には美味しいものがたくさんありそう!

「数え切れないほどあるわんね...。サザエは島の人にとって身近で、刺身やつぼ焼きはもちろん、肉の代わりにカレーに入れることもあるわんよ。お魚も豊富で、マグロや鯛を狙って釣りのお客さんもいっぱい島に来るわん。飛島を通って、あの有名な大間のマグロになるみたいだわんよ。冬になると、タラやカニ、サメなんかも揚がるわん!冬の漁のお手伝いに行くと、出荷対象外の海産物が分配されるから、コンテナに山盛りのズワイガニを毎回もらえるわん。どんなにカニ好きでも、飛島で一冬過ごせばカニ嫌いになっちゃうかもわん(笑)」

__それはすごいね!

「飛島は海の幸が豊かで、食べ物もそうだけど、毎日変わる海の色を見ていると飽きないわんね~。僕は、堤防に足をかけて海をチェックするのがお散歩の時の日課なんだわん。日本犬は水が苦手な子が多いらしいけど、僕は全然平気。だからこの夏は海水浴にも挑戦する予定だわん。飛島の海水浴場は魚と一緒に泳げるから、とっても楽しみだわん!」

 ◇ ◇

飛島の観光ガイドをされている飼い主さんの影響で、飛島の魅力を熟知している羽後(うご)くん。

「なーんにもない島だけど、美味しい海産物や豊かな植生、透き通った海、180度遮るものなく日本海に沈む夕陽、30分に1回は流れ星が見える満点の星空など、ただ歩くだけで癒されると言ってくれる人もいるから、”何もしない”をしに来てほしいわん」(島暮らしの秋田犬・羽後(うご)さん)

安心して行ける日が来たら、うごくんが暮らす飛島をぜひ訪れてみたいですね。「何もしない」を心から楽しみたい!

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