学生服販売店の名物「学ラン姿のゴリラのマネキン兄弟」お疲れさま 7月末閉店で引退、譲渡先を募集中

山陽新聞社 山陽新聞社

 サルの覆面を着けたマネキンの店として、JR岡山駅に近い大通り沿いで長年親しまれてきた岡山市北区奉還町の学生服販売店「学生専科ヒラオ」が7月末で閉店する。インパクトある鉢巻きに制服姿の“看板”は写真を撮る人がいるほどの地域の名物だが、店主の高齢化などで決断。2体あるマネキンの譲渡先を探している。

 サルのマネキンが登場したのは約35年前。店主の平尾洋輔さん(80)の長男が近所の玩具店でもらった映画「猿の惑星」に登場するサルを再現した覆面を、たまたまマネキン(高さ1・75メートル)にかぶせたのが始まりという。

 「予想外に『ゴリラの人形』と買い物客の間で評判になった」と平尾さん。数年後にはパーティーグッズの覆面を購入し、子どものマネキン(同1・3メートル)にかぶせ、2体を高校生と小学生の兄弟の設定で店頭に並べるようにした。

 その後、10年ほど前に全国放送のテレビ番組で立て続けに紹介され、脚光を浴びた。中には沖縄から見に訪れた人もいるほどだったといい、今でも時折は写す人が。店の目印としてはもちろん、地域の名物としてすっかり定着している。

 同店は1946年、平尾さんの母親が衣料雑貨店を開業。岡山国体(62年)に合わせた区画整理で、20メートルほど離れた現在地に移転した。後を継いだ平尾さんが70年代、出店し始めた大型商業施設に対抗するため、学生服に特化した専門店に転換。当時は「短ラン」「ボンタン」などの変形制服ブームもあったが、一貫して“正統派”を扱ってきたという。

 閉店は年齢に加え、リハビリ中の妻・福恵さん(76)の介護に専念したい思いもあるといい、平尾さんは「店は2人で切り盛りしてきた。70年以上もよく続いた」と感慨深げ。サルのマネキンについては「こんなに長く店頭に立ってもらうとは。“功労者”を捨てるのは忍びない」と、もらい手を募っている。

 月、木、金曜は店休日。マネキンの引き受け希望者は、直接同店へ。

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