熱中症アラート 27日から全国でスタート

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気象庁と環境省は、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される場合に、暑さへの「気づき」を呼びかけ国民の熱中症予防行動を効果的に促す「熱中症警戒アラート」について、令和3年4月28日(水)から全国で運用を開始すると発表しました。

背景・目的

近年、熱中症搬送者数が著しい増加傾向にあることから、どのように情報を発信し、国民の効果的な予防行動に繋げるかが課題となっていました。このため、気象庁と環境省は、有識者による検討会を開催し、令和2年夏に、暑さ指数(WBGT)に基づき、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される場合に、新たに暑さへの「気づき」を呼びかけ国民の熱中症予防行動を効果的に促す「熱中症警戒アラート(試行)」を関東甲信地方で先行的に実施しました。
令和2年度に実施された「熱中症警戒アラート(試行)」の検証結果等を踏まえて、令和3年度から全国で運用を開始します。
全国の都道府県で、最高気温が概ね35℃※以上になることが予測される場合に高温注意情報を発表していましたが、令和3年度からは「熱中症警戒アラート」にて熱中症への警戒を呼びかけることとし、高温注意情報の運用は終了します。
※一部地域では35℃以外

熱中症アラート 湿度の影響大

人が感じる暑さは気温だけでなく、湿度や風、日差しに大きく影響される。より体感に近い暑さを表す数値として考えだされた暑さ指数(WBGT)。1(気温):7(湿度):2(輻射熱)の比率で決まり、湿度が大きく影響します。熱中症警戒アラートはこの暑さ指数を使った新しい熱中症警戒情報です。

災害級の暑さ 熊谷41.1℃

3年前の夏は記録的な暑さとなりました。気象庁は「命の危険があるような暑さ」、「一つの災害と認識している」と発表。2018年、関東甲信の梅雨明けは6月29日と統計開始以来最早。7月は太平洋高気圧とチベット高気圧がダブルで日本列島を覆い、東日本では7月として統計開始以来1位、西日本では2位の高温となりました。7月23日、二十四節気の「大暑」に埼玉県熊谷市で41.1℃と日本の最高気温の記録を更新。7月の1ヶ月間で54,220人が熱中症で救急搬送され、社会的に大きな影響を与えました。江川崎(高知県四万十市)で41.0℃を記録した2013年8月の搬送者数は27,632人なので、いかに危険な夏だったかが分かります。
ちなみに、2018年“今年の漢字"は「災」だった。

コロナの夏 熱中症に一層警戒

きのう23日(金)発表された3か月予報によると、5月~7月の3か月間を平均すると、平年より「気温が高く」「雨が多い」予想です。コロナの影響で新しい生活様式における熱中症の予防行動が必要です。気温・湿度の高い中でのマスク着用は要注意。屋外で人と十分な距離を確保できる場合は、適宜マスクを外すなど、熱中症警戒アラート発表時は特に警戒が必要です。

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