「半育休」ってナニ? 注目集めるワークスタイル、育休中も手当得て職場復帰へ準備…導入には課題も

コノコト コノコト

 良かった半面、悩みも

 さて、半育休生活4カ月目の祝部さん、感じるところも出てきました。他県から富山に引っ越してきただけに、周りに親類はおらず、普段の会話は夫ばかり。「職場の皆さんとやりとりし、少しでも仕事に携わることで職場復帰への不安やあせりが減りました」と話します。人事・総務系の業務にも興味が出てきて、在宅業務が自らのキャリアを広げるきっかけにもなっています。

 お子さんを預ける保育所探し、いわゆる「保活」の状況を伝えられるのも大きいそう。希望の条件に合った保育所が職場復帰までに見つけられなかった場合、育休延長も職場の理解を得やすいのではないかと思っています。

 悩みは、まとまった作業時間が確保しづらいことでした。子どものお昼寝時間が仕事タイム。「あまり寝てくれない日は30分しか仕事ができなかったこともありました」。上限の月80時間に達することはなかなかなく、入ってくる収入も「お小遣い程度」だとか。とはいえ、貴重な助走期間となっているのは確か。祝部さんは「会社に現状を伝え、気持ちのすり合わせができる大切な期間になっています」と笑顔を見せます。

育児は「誰かと一緒」が大事

 何より2回目の半育休で、育休そのものについて深く考えたといいます。育児休業制度は本来、母体の保護が目的。ですが、祝部さんは「誰かと一緒に育児をすることが一番の母体保護ではないでしょうか」と問いかけます。育休中のママが、半育休を通して社会やキャリアとのつながりを意識するだけではありません。少しずつ仕事をしながら子育てに汗する姿を見た夫が「自分も育休とってみようかなと思うきっかけになれば」と話してくれました。

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